内容説明
私たちが世界を決める。人間は、AIやロボットから主導権を取り戻せるのか?最先端現場の課題解決から生まれた、生身の感覚による「素(そ)」の思考のすすめ。
目次
第1章 実感主義(実感主義の背景;本章の概要 ほか)
第2章 自然(積分器としての宗教、貨幣、四季文化;宗教 ほか)
第3章 実感主義から見える日本文化(日本文化の心;道と型 ほか)
第4章 論理的思考(論理的思考とは;技術者としての思考 ほか)
第5章 技術哲学(経験;信頼性 ほか)
著者等紹介
碓井修二[ウスイシュウジ]
1950年、長野県生まれ。東京大学工学系大学院修士課程修了。三菱重工業株式会社、日本原子力研究所(現在の国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)、一般社団法人原子力安全推進協会で勤務。現在、公益財団法人不二科学技術振興財団理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
izw
4
原子力安全技術者として2018年まで働いた著者が、原子力安全技術の本質は、これまで経験したことのない事故を経験させないための技術だという。経験・事実を分かった上で、それを元に演繹し論理的結論を想定する。元となるのは自分の体験であり「実感」で、それを基にひたすら演繹する思考方法を「哲学」としてまとめて紹介している。AI、バイオテクノロジ―、ロボットなど未知の世界を切り開く先端技術の未来を考えるには必要な考え方といえる。ただ、一章後半で「実感主義」の検証として他理論と比較しているが、論証は甘く蛇足に見える。2020/02/05