内容説明
児童相談所職員の仕事と心構え。福祉専門機関として必要な技術、ノウハウ。非行相談への支援。ネグレクト家庭のエンパワメント。発達障害児と保護者の苦悩。立ち入り調査の現実と里親制度による被虐待児への支援、など。
目次
人事異動
言い知れぬ憂鬱
ケースワーカーとして
小さな手のひらのために
初回面接への道
ロールプレイ
魔術師
戦慄の家庭訪問
頼れる女
職権一時保護に向けて
揺れる思い
SOSA(ソーサ)を使え
悲しい虐待
クリスマス・イブの立ち入り調査
走れ!児童相談所
おわりに
著者等紹介
安道理[アンドウサトシ]
現役の公務員で元児童福祉司。安道理はペンネーム。一般行政職(事務職)として地方公共団体に入庁。いくつかの部署を経て、児童相談所に異動。そこで業務内容の特殊性、危険性、そして、過酷な状況に曝される子どもたちの現実を目の当たりにし、強い衝撃を受け、人生観が一変する。異動後、ケースワーカーとして必要な面接技能等の研修を受けながら、児童福祉司免許を取得。過酷な現実に心を痛める一方で、立ち直っていく家族の感動的な姿にも触れたことで、児童相談所を最も過酷で最も感動的な職場と感じるようになる。その本当の姿を広く伝えることで、児相の職員や、福祉をめざす若者を勇気づけ、さらに悩める親子を児童相談所に導くことに繋がると考える。なお、現在は児童相談所から一般行政職に異動になっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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macho
15
児相の勉強はこのスタイル一択やね。「肝心なのは現象を弾き起こす原因を突き止め、『環境』を改善すること」「貧すれば鈍する」「ヒトの人生、ヒトの精神のなんと儚く、脆弱なことか」まだまだあるけどね。はは、20年間やっててこの本に出会わなかったとはトホホなんてこった。間違いないやろ。ま、出会えたから良かったとしよう。ー読みながらkeynoteを、走らせたのは初めてかな。🔰に戻った感じ。💯2023/05/04
こばゆみ
7
めちゃくちゃ良かった〜!公務員として県庁に勤めていた里崎が、児童相談所へ異動。児相の仕事を少しずつ学びながら、恵まれない境遇の子どもを1人でも減らそうと東奔西走するお話。なぜかずっと里崎が偉そうなのが個人的に鼻についたけれど、それ以外は特に気になることもなく。脳をいちご大福に例えるの分かりやすかったな〜!そして子どもが3歳くらいまでに行う読み聞かせの重要性を、今すぐにでも周りに力説したい所存!2022/08/04