内容説明
限りない魅力に満ち溢れた愛すべき海がいま変わろうとしている。地球のエンジンとして、海=ブルー・マシンは太陽エネルギーの受容と変換と放出を通じて大気中の水分、気温などあらゆる地球環境を設定している。海は生命や人類を生み出し、地球上のすべてを育んだ。重力、風、潮汐、海流、塩分、温度が海を動かし、すべての地球上の水分を循環させる。微生物、プランクトン、魚類、クジラ、あらゆる生物もこのエンジンの働きに作用する。だが、人類による環境破壊によって精緻なシステムは限界を越え、温暖化や異常気象をはじめ地球規模の危機が訪れている。私たちは改めて海を知り、海に触れる必要がある。人類のこれからの道筋を探るためのはじまりの一冊。2024年ウェインライト賞(保全部門)受賞。
目次
第1部 ブルー・マシンとは何か(海の性質;海水の形;海の解剖学的構造)
第2部 ブルー・マシンを旅する(使者たち;乗客たち;航海者たち)
第3部 ブルー・マシンと私たち(未来)
著者等紹介
チェルスキー,ヘレン[チェルスキー,ヘレン] [Czerski,Helen]
マンチェスター生まれ。ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン機械工学科准教授。物理学者としての研究対象は外洋での砕波の下に生じる泡で、それらが気象と気候に与える影響を解明しようとしている。2011年よりBBCテレビの科学ドキュメンタリーのプレゼンターを定期的に務める。ポッドキャスト「オーシャン・マターズ」のホスト、コズミック・シャンブルズ・ネットワークの一員、フリー・チャージド・ショーのプレゼンターのひとり。2017年からはウォール・ストリート・ジャーナルで科学コラムを執筆。2024年、本書でウェインライト賞(保全部門)を受賞
林真[ハヤシマコト]
奈良県出身。京都府立大学文学部欧米言語文化学科卒業後、会社員生活を経て明治大学大学院理工学研究科建築・都市学専攻総合芸術系にて修士号取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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