内容説明
写真家として、医療従事者として。日々いのちと向き合いながら追い求めた、野生に生きる動物たちの知られざる素顔。セブンルール(フジテレビ系列)出演。国内外のフォトコンテストで高く評価される「異色のパラレルワーカー」による渾身のデビュー作。半田菜摘待望の写真集。
著者等紹介
半田菜摘[ハンダナツミ]
1986年、北海道旭川市生まれ。写真家、看護師。友人の風景写真に感銘を受け、2013年より写真を撮り始める。その後、1匹のエゾリスとの出逢いがきっかけで野生動物の撮影に夢中になり、動物写真家として活動を開始。数々のフォトコンテストで受賞し、個展には多くのファンが訪れる、メディアが注目する人気フォトグラファー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
64
北海道に住む動物たちの写真集。お若い女性の写真家さんなので驚きました。ここは本当に日本なのか、どこか外国の自然界ではないのかと思うほど広大な自然、海で野生動物の種類も多く圧倒。シャチのような大御所が身近にいるなんてどんな感覚だろう。キタキツネが警戒しつつもカメラ目線なのが可愛いです。北海道にはサルやイノシシがいないことも初めて知りました。2022/05/15
マリリン
50
生も死もある写真から伝わってくるものは静寂と愛情。日常見る事のできない情景は静寂だったと気付いた。自然の営みは時に過酷でも残酷でもあるけど、静かに流れる時間の心地よさは、ファインダーを覗く目に宿る魂そのものでもあるかのか。擬態化したかのような鳥や動物、新たな命の糧となり消滅してゆく肉体。エゾライチョウも中部山岳地帯の雷鳥のよう人を恐れないのだろうか。フィールドサインの発見も楽しそう。水面に映った情景から特に静寂を感じるのは何故だろう。キュートなお尻のエゾシカや雪の中から顔を出すエゾクロテンに会ってみたい。2021/11/27
る*る*る
22
著者の、動物たちの、そして北海道の景色から、心地よいエネルギーをいただける一冊✨一枚一枚の作品に、写真家の思いが溢れんばかりに写し出されている。TVセブンルールで知ってから気にしています。数年前銀座での個展時、写真集はまだと話されていました。今回、待望の一冊です!沢山の作品を見ることができて嬉しい。2021/02/25
花林糖
21
図書館本。2冊目写真集『カムイ』を先に読了。「ピリカ」のタイトルそのまま動物達の美しい姿が写されている。印象的なのは雪の中のエゾクロテン、表紙のキタキツネ、ルピナスとエゾシカ、他。キタキツネが肉片を咥えているいる姿や、エゾシカのヌタ場、上流を目指すカラフトマス、エゾシカの角研ぎ跡、ヒグマ・猛禽類の糞、エゾシカの頭骨、猛禽類・エゾリスの食痕等も掲載。表紙のキタキツネの目に惹きつられます。2024/03/19
marumo
20
北のいきものたちの姿。まさに「ピリカ」 半田菜摘さんは現役ナースでプロのカメラマン。いや、すごい方がいるもんですね。癌の化学療法などをする病棟に写真を展示したのが始まりだそうです。多くの患者さんから「新作が見たいから頑張って来たよ」などと言われたそうです。確かに無心な動物の姿、営みはそれだで見る者の心を震わせます。愛らしい狐と鮮やかな緑の「ピリカ」が抜群の表紙の写真が一番好きです。2023/12/29