内容説明
右翼でも、左翼でもない、保守思想で世論を斬る人気のコラムが本に!
目次
異論のススメ―朝日新聞2015年~2018年掲載(日本の主権 本当に「戦後70年」なのか;近代立憲主義への疑問 市民革命なき国の憲法は;日米同盟の意味 日本にあるか、米国の覚悟;日米安保と憲法 国を守るのは誰か;押し付けられた米国的歴史観 ポツダム宣言の呪縛 ほか)
正論のススメ―産経新聞2009年~2018年掲載(文明の危機呼ぶ幼児性;「政治の品格」取り戻すには;「貨殖術」から「経国済民」へ;政党政治の終わり?;政権公約で隠されたもの ほか)
著者等紹介
佐伯啓思[サエキケイシ]
1949年奈良市に生まれる、1972年東京大学経済学部卒業、1979年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、1979年広島修道大学商学部講師、1981年滋賀大学経済学部助教授、1985年サントリー学芸賞、1993年京都大学総合人間学部教授、1994年東畑記念賞、1997年読売論壇賞、1997年京都大学大学院人間・環境学研究科教授、2007年産経正論大賞、2015年京都大学同研究科退官、2015年京都大学名誉教授、2015年京都大学こころの未来研究センター特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
3
故・西部邁氏の影響か、著者の作品についてはこれまでもいくつか読んできたが、あらためて、全く筋の通った、衒いのない文章を書かれる方だと感じた。右か左か、善か悪か等々、今、世の中では、ことあるごとに白黒をつけることに盛り上がりを見せ、それが(多くは他人任せの判断で)決着したとみるや、忘却の彼方に葬って御仕舞いにする。そんな風潮が益々勢いを増してきているような気がしてならない。著者は御自身でも言われるように、保守の立場の人であり、世間的な括りでは右寄り思想の人ということになるのであろうが、→(2)2019/08/31
渓流
2
佐伯啓思の言説には共振するところ大で常日頃慣れ親しんできたのでハッとする内容ではなかった。が、驚きはあの朝日新聞が佐伯に紙面を割いたのはその懐の深さではなく、私たちは私たちの紙面に批判的なひとの主張も載せます、意見の多様性こそが民主主義を豊かにします、というアリバイ作りの匂いがしてならない。彼もそれを感じたらしく、あざといがそれに乗ってみようという気持ちで書いたと吐露しているがまさにその通り。2019/01/12
竹
1
筆者の言葉の意味を思考する感覚やシンプルに疑問に思ったことを丁寧に説明する姿勢に共感した。何事も矛盾に満ちた世の中だが、やはり納得できる世の中にしていかないと、という思いが伝わってきた。2019/06/04
station to station
1
思想的に水と油のような(?)関係の朝日と産経であるが、その両紙に掲載されてきた著者の論評を同時収録するという、なんとも斬新な試みが本書である。両紙の思想的傾向に一切媚びない著者の一貫したスタンスが際立つが、そう感じるのは、時事問題に対する単純な是非や表面的な分析ではなく、そうした問題の思想的、歴史的な背景を解釈し、事の本質を抉り出す圧倒的な洞察力の深さがあるからなのだろう。2019/03/17
まさまっくす
0
朝日と産経に掲載された論考。朝日の方は多少余所行きの書体。様々な題材について触れられているがブレない柱が貫いている。日本社会への警鐘をこれからの続けて欲しい。社会は変えられないけど、正論を放ち続けて欲しい。2022/09/10
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- 和書
- 三国遺事 - 完訳