感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
80
元NHK札幌放送局のアナウンサーによる北海道の石炭産業の衰退と炭鉱事故を記録した本。寿郎社の本としては、『芦別:炭鉱〈ヤマ〉とマチの社会史』に次ぐ“炭鉱(やま)の記憶”を掘り起こすものになっている。1960年代から1980年代にかけて炭鉱事故などによって閉山を余儀なくされた、赤平、歌志内、美唄、夕張などの空知地方の旧産炭地。ガス爆発や落盤事故の悲惨さ、企業による情報隠蔽、安全軽視の体質、経営破綻の背景などとともに、石炭政策の失敗や生産性優先の弊害が浮き彫りとなっており、地域社会の変化も報告されている。→2025/08/05
onepei
4
文字通り終焉をむかえつつあった頃の記録2025/06/22
tora
0
面白かった。内容自体は40年前に書かれた物であるが日本の石炭産業の終焉を捉えた貴重な本である。現在の労働問題にしろ、国策産業にしろ、昭和の石炭産業と問題自体はほぼ変わらない。なんならこの1年のコメの問題も内包するような内容である。 今も昔も現場の人間のことなんて本社ではなんとも思ってないのだ2025/07/12