内容説明
「嘘に嘘を対置したり、同じくらい狡猾であろうとするのではなく、理性の決定的な力で、まさに非イデオロギー的な真理で向き合わねばならないのです」いま響くアドルノの言葉。
著者等紹介
アドルノ,テーオドル[アドルノ,テーオドル] [Adorno,Theodor Ludwig Wiesengrund]
1903~1969年。ドイツの思想家。ナチスの台頭とともにアメリカに亡命、戦後はドイツへ帰国。フランクフルト社会研究所を中心に活躍
橋本紘樹[ハシモトヒロキ]
1992年滋賀県生まれ。2017年~2019年日本学術振興会特別研究員(DC2)。2018年~大阪大学大学院医学系研究科医の倫理と公共政策学特任研究員、2019年~京都大学他非常勤講師。論文「アドルノにおける二つのハイネ講演、あるいは文化批判と社会」日本独文学会機関誌『ドイツ文学』第156号で第59回ドイツ語学文学振興会奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いとう・しんご singoito2
8
図書館のサイトで見かけて借りてきました。新書版119頁の薄い本。最初の66頁が1967年に行われた講演録で詳しい注釈がとても親切。残りは編者と訳者による解説。訳者が言うとおり、講演の翌年には欧米や日本でも学生達による急激な左旋回が起ったけれどアドルノはその予感はなかったように見える。なんだかとても衒学的な人のような印象を持ちました。2024/04/24
yasuhitoakita
2
極右主義についてのアドルノの講演。背景こそ1960年代のドイツではあるが、内容は現代にも通じるもので極めてアクチュアル。文体も講演ということもあってか、アドルノにしては読みやすい。願わくば電子版出版にあたってはもう少し安価にしていただければ^^;2021/03/08