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出版社内容情報
マイク・ライトウッド[マイク ライトウッド]
著・文・その他
村岡直子[ムラオカナオコ]
翻訳
内容説明
ぼくたちは、自分のいちばんいいところを隠しながらでないと日々を生きられない世界に住んでいる―。スペインの人気ブロガーが書いた若いLGBTの声にもとづいた青春小説。スペイン大使館主催ニュースパニッシュブックス選定作品。
著者等紹介
ライトウッド,マイク[ライトウッド,マイク] [Lightwood,Mike]
ブロガー、翻訳家。『ぼくを燃やす炎』(原題:El fuego en el que ardo)は、ネットを通して知り合った若者たちの体験を下敷きに書き上げた初めての小説作品
村岡直子[ムラオカナオコ]
兵庫県出身、同志社大学文学部卒業。スペイン語翻訳者、講師、校正者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐみべあ
17
ゲイであることを親友に暴露されたことにより、過酷ないじめの標的となりながらも、大切な人と出会い変わっていく16歳の少年のストーリー。もしこの本が学校の図書館にあったら、何十万人、何百万人の高校生・中学生の助けになるだろう。性的指向が異なっても人を好きになって愛し合うことには何ら変わりないと気づかせてくれる。他のヤングアダルト文学と変わらない恋愛小説としても楽しめる。2018/02/18
モルテン
14
スペインの小さな村に住む高校生オスカルの物語。ゲイであることをアウティングされ酷いいじめにあい、生きるために自傷を繰り返す。「大したことは望んでいない、ただ幸せになりたい、そっとしておいてほしいだけ。いや、幸せでなくたっていい、ただ静かに生きさせてくれるだけでかまわない。」このモノローグが悲しい。オスカルの周囲には彼を理解してくれる親友や母親、後には恋人もいる。だけど、それだけでは駄目だということが読んでいてひしひしと分かる。終盤、大切な人を悲しませるということを分かっていて自傷するシーンは苦しかった。→2021/04/25
Hirouch
9
訳者あとがきにもありましたが、読む前はスペイン語文学だとは知っていたけれど、読み始めた途端に、あ、これは南米が部隊だなと勝手に判断していました。途中でユーロ通過が出てきて??となり、、、そうです。勝手な思い込みで何となく「進んでいる」欧州でこういうことはもう起こらないのだろうと思い込んでいたのです。当事者を支え、支持を受けるこういう作品こそ日本で人気が出て欲しいですね。2022/05/09
まある
6
付き合っていたはずの相手にゲイであることをバラされ、学校でいじめを受ける主人公オスカル。家庭でも、横暴で暴力的な父親の重圧を受けていた。彼の唯一の逃げ場は、リストカット。痛みによって、生きていることを確かめるためだ。そんな彼が、通いはじめた柔道教室でセルヒオと出会い・・・。スペイン発のヤングアダルト向けLGBT小説。2018/11/06
ショコラ♡
6
ゲイであるために高校でいじめられ父親に殴られカッターで自分を傷つけるオスカル。強くなるため少し離れた街のスポーツセンターへ通い始めた時に出会った運命の相手、セルヒオ。もぉ2人の距離が少しずつ少しずつ縮まる感じにキュンキュンします♡なかなかセルヒオに応える勇気が持てない感じがとても痛々しくてリアルでした。クラウドファンディングで出来上がった本ということですが、今からもっとたくさんこんな素晴らしい物語が出版されて、他の恋愛小説と普通に店頭に並べられる日がくればいいなと思います。2018/05/17