内容説明
人生みんな主役で、みんな裏方。誰もが裏と表を行き来するこの支え合いの世界で、中学二年生となった詠子は、数学が得意な新しいクラスメイトやおしゃれ好きの旧友、きょうだいのことで悩む後輩と、それぞれの舞台に必要な台詞をいっしょに悩み、考えます。
著者等紹介
久米絵美里[クメエミリ]
1987年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。「言葉屋」で第5回朝日学生新聞社児童文学賞を受賞、『言葉屋 言箱と言珠のひみつ』でデビュー
もとやままさこ[モトヤママサコ]
1982年、神奈川県生まれ。武蔵野女子大学文学部日本語日本文学科卒。イラスト・書籍の挿絵などで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルピニア
70
言葉屋目指して修業中の詠子は、中学二年生になり、直面する問題はクラスでの立ち位置、将来の夢、恋バナにディスレクシア(読字障害)など多様で繊細になってきた。マイペースでうまく立ち回ることができないところは相変わらずだけど、自分で解決策を探す姿はとても頼もしい。心に残ったのは「努力で人を脅しちゃいけないよ」「相手が自分とちがう人間であることを思い出して、ちがうことのさみしさと楽しさを言葉で交換して、つらさをうすめていくしかないのかもしれない」このシリーズは、いつも伝えることの難しさと大切さを感じさせてくれる。2019/06/15
hirune
40
【Kindle】相手から飛んでくる言葉に直ぐにはパッと答えられないけれど、自分なりに調べたり考えた末で自分で納得のいく答えを返す詠子。でもその真摯な言葉が相手の心に響くし、自分の成長にも繋がっていくんですね。中学生の詠子たちはどんどんステキな大人になっていくんだろうなぁと、応援したくなります😄2019/08/04
たるき( ´ ▽ ` )ノ
40
Kindle Unlimitedにて。おおおー、とってもステキな終わり方だった(*´꒳`*)心に響く言葉がいっぱい!努力の見返りは求めちゃいけないよね。つい期待しちゃうんだよなー。2019/08/01
サルビア
37
書店では見かけたものの、手に取ることはなかったこの本を図書館で見つけ、借りました。言葉屋、という響きが良かったのと、目次の中に過読少女というのが気になったのが読もうと思ったきっかけです。中学2年の詠子のおばあちゃんは言葉屋をしていて、詠子はその言葉屋の見習いでした。文中のこの言葉が気になりました。「『私とちがうあなたは、きっとこうだと思ったので、こうしておきましたよ。じゃなくて、『私とちがうあなたの前で、私はこういうふうに生きたいのですが、どうでしょう』って聞くのがいいかもしれない。人に言葉で伝えることの2019/06/07
はな
33
図書館の本。5巻読んだような読んでいないような?と言うかんじです。中学2年になった主人公たち。今回は言葉屋に関してやおばあちゃんは出番少なめ。その分クラスメイトに焦点が当たって、世界の広がりを感じます。 一話目の井上くんの話は印象的。繊細な子なんだろうなと思います。しいちゃん目線の夏休みの話もきゅんときて、すきでした。2019/04/07