内容説明
社員を犠牲にしてまで「追うべき数字」なんてない―。「社員の働きやすさ」と「会社の利益」の両立…京都の小さな定食屋が生んだ「奇跡のビジネスモデル」とは?
目次
第1章 超ホワイト企業「佰食屋」はどのようにして生まれたのか(定年後だったはずの夢を28歳ではじめた;なぜ飲食業界はブラックなのか ほか)
第2章 100食という「制約」が生んだ5つのすごいメリット(もう売上を追いかける必要なんてない;メリット1「早く帰れる」退勤時間は夕方17時台 ほか)
第3章 佰食屋の労働とお金のリアルな実態(超営業時間が短い会社のシフトはどうなっているのか?;有給休暇に理由なんていらない ほか)
第4章 売上を目標にしない企業は社員になにを課しているのか?(会社は明日の責任をみんなは今日の責任を;佰食屋ではお客様は神様じゃない ほか)
第5章 佰食屋1/2働き方のフランチャイズへ(大阪府北部地震と西日本豪雨;突然訪れた閉店の危機、佰食屋に50人しか来ない ほか)
著者等紹介
中村朱美[ナカムラアケミ]
国産牛ステーキ丼専門店佰食屋。「日経WOMAN」ウーマン・オブ・ザ・イヤー2019受賞!!(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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mitei
266
よく実家に帰った時に持ち帰りで買うけど、いつも美味しい百食屋。こんな考えで経営されてる会社がもっと増えてもいいなと思う。売り上げを毎年増やそうとすると、その分人が増えないと従業員に負荷が増えるだけだと感じる。2019/08/24
きみたけ
112
「佰食屋」-名前は聞いたことがあって、どんなに売れても100食限定で販売、売り切ったらお仕事終了の会社と聞いていました。本当に働きたいと思える会社の条件は「家族みんなで揃って晩ごはんを食べられること」を掲げ会社を立ち上げたそうです。売上・利益至上主義の大会社では決して真似のできない戦略を展開。目から鱗です。一度食べに行きたい! 経営者が効率や生産性を優先させ「従業員全員が毎日全力で頑張らないと会社が回らない」という状態を放置していると、休職や退職など心に変調をきたす従業員がでてくる危険があるとのこと。2021/08/03
えちぜんや よーた
102
サブタイトルにある「たどりついたのは」というところがポイント。ある程度は「自分にとって嫌なことはしない・人にはさせないつもりだった」と書かれているが、初めから具体的な方策があったわけではない。良く言えば試行錯誤、悪く言えば行き当たりばったり。中村さんなりの考え方や生育歴があったからこその「売上を減らせる」経営である。どこぞの役所の商工課に「成功パターンですから」と吹き込まれて、何の考えもなく表面的なことだけをマネたら大ヤケドを負う。世の中に星の数ほどある事業で1つの例として捉えておいた方が無難だろう。2019/08/28
アキ
78
長時間勤務の割に給料は伸びない現状。1日100食と決めてフードロスを最小限に、従業員の労働時間を限定し、持続可能な仕組みを作る「佰食屋」での実践とコンセプトの提案。原価率が50%、人件費率も含めるとFLコスト80%。経営コンサルタントが絶対に潰れるというレベルでも、100食限定のため、冷蔵庫も使わず、光熱水費も低く抑え、食材を安く仕入れ、広告費は一切使わず、家賃を抑えることで利益を出す。「敵は己の中にあり」固定観念こそが最も強いラスボスという。最後のページの笑顔が素敵。但し料理のブラッシュアップは不可欠。2019/12/19
なかしー
65
批判的な視点や疑問符ばかりで整理が付かなかったので再読します。2021/06/14