内容説明
「旅する本屋の故郷」との出会いを紡ぐエッセイと、子供達が書いた村の歴史の絵本が、一冊にまとまった。
目次
1 初めてモンテレッジォ村に行ったときのこと
2 栗の粉を水で練るには技が必要
3 聴く人達
4 村のDNA
5 ヴェルディが守ったこと
6 小さな町の偉大な文化人
7 足るを知る
8 子供達との出会い
9 子供達が本を作る!
10 小さくて大きなライバル
11 日本にモンテレッジォがやってきた
かごの中の本―モンテレッジォ 本屋の村の物語(モンテレッジォ村;聖人、英雄、そして…古い伝統;モンテレッジォ本屋の村;本屋と出版人と作家;エマヌエーレ・マウッチ;想いとことば;まとめ)
著者等紹介
内田洋子[ウチダヨウコ]
1959年神戸市生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒。通信社ウーノ・アソシエイツ代表。2011年『ジーノの家 イタリア10景』(文春文庫)で日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
154
内田さんが書かれた「モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語」に続いての作品で、その作品を書くために訪れた村に関してのもう少し踏み込んだエッセイです。村の人々との交流などをカラフルな写真で説明されています。その村の人々が日本に来て本の町の神保町に滞在されたことも書かれています。さらに村の子どもたちが絵とともに描いた作品が後半に収められていて楽しい本となっています。2022/08/11
どんぐり
93
イタリア北部の山奥にあるモンテレッジォ村には、かつて北イタリアからフランス、スイスを隈なく回って本を売リ歩く行商人がいた。本書は、その歴史をたどり取材した『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』に続く、いわば番外編の余禄。内田さんの11篇の短いエッセイと写真、それに子どもたちによるモンテレッジォ村の歴史を描いた絵からなる。村人たちの出会いから交流まで、本をとおしてつながる日本とイタリア。内田さんは、いい仕事をしているな。2022/07/17
pohcho
64
モンテレッジオの村の物語にこんな続きがあったとは。日本がどこにあるのかも知らない子ども達が、生まれて初めて出したエアメール。モンテレッジオの村の子ども達と東京の子ども達との交流の始まり。村の歴史を調べて子ども達が作った一冊の本。(この本を後ろ側から読むと子ども達の本になる。色彩豊かな絵がとても綺麗)そして村の人々の初めての日本旅行まで。読んでいるこちらまでとてもわくわくさせられた。内田さんからのプレゼントのような本。2020/02/26
けんとまん1007
62
先に読んだ本編が、さらに深まる。文章だけでなく、写真がふんだんに載せられているので、まるで自分も旅している気分になる。それにしても、なんて風情のある風景・建物・人々なんだろうと思う。そして、それ以上に嬉しいのは、半分をなす子どもたちの作品だ。こうやって、自分の村の歴史を振り返ること、それを描くことの意味は、とても大きなものがある。こんな風情のある地域を目指したい。2022/07/08
マリリン
41
本を売り歩く商人の村だったモンテレッジォ。足りないことだらけの生活の中でも困らない工夫をする。足るを知っている人達が紡ぎ継承する本の歴史。生き、生活する土地を大切に思う心が棲む土地。栗が豊富に採れる土地ならではの料理に惹かれ、村の文化に惹かれた著者の気持ちが伝わってくる。日本を訪れた村の人と子供達が宿泊したのは神田。本で繋がり本で紡ぐ人たちの物語。よーこさんの笑顔がはじけ子供たちの笑顔に溶け込む。後半の子どもたちが描き綴った作品やモンテレッジォの歴史に不思議な郷愁を感じる。前世はここに棲んでいたのか・・2022/11/11
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