目次
第1章 ポラン:語の意味とはなにか(翻訳)(「意味」と「語義」;語の意味と諸傾向;全体の視野;語とその意味との諸関係)
第2章 ヴィゴツキー:思惟と語(翻訳)(思惟と語とをめぐる理論状況;機能的次元での考察―思惟から語への運動の諸平面;内言の研究方法―自己中心的言語の発生的分析;ふたたび、思惟から語への運動の第三平面‐内言‐について;言語的思考の新平面(思惟そのもの)の考察
「思考と言語」から「意識と言語」へ)
第3章 言葉の内と外(音・模様・意味―ある言語体験から;内言の研究への道;内言の構造と意味論;ポランの「語の意味」論とヴィゴツキー;「思惟から語」「内言から外言」への過程)
著者等紹介
神谷栄司[カミヤエイジ]
1952年、名古屋市に生まれる。1982年、京都大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、花園大学教授、博士(人間文化学、滋賀県立大学)
小川雅美[オガワマサミ]
2015年、大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了。現在、京都大学非常勤講師、博士(言語文化学、大阪大学)
伊藤美和子[イトウミワコ]
2005年、神戸大学大学院総合人間科学研究科博士後期課程修了。現在、豊岡短期大学通信教育部こども学科専任講師、博士(学術、神戸大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gorgeanalogue
7
冒頭2本の論文がなかなかに読みにくかったので、時間がかかってしまったが、「内言」の在り方を通じて、「思惟」と「語」の可変的なダイナミズムを描こうとする。構造論的言語学とは異なって、発達心理学的な傾向が強い、ということからか、「心的動機」が強調されすぎるきらいはあるかもしれないが、いろいろと示唆的だった。そのうえで「語」が「思惟」を侵食しようとする契機について考えてみたい。そしてこの時「文字」とは。最後に位置する訳者解説もよく整理されていて、これから読んだほうがいいと思う。2020/12/02
イキュア
3
ことばとは思惟を表すものではあるものの、ことばで思惟を完全に表現することはできない。コミュニケーションにおいては、相手のことばの奥にある思惟を理解しようとしなければならない。現代はSNSなどにおいて、ことばのみで相手のことを理解しようとし、コミュニケーション不全となっている人が多いのではないだろうか?ことばだけでなく、周囲の状況、タイミング、相手の心情などを推し量ることが、ことばを生きたものにするためには必要だというのに。2022/05/08
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