出版社内容情報
人間を凝視し、人間の存在の深部へ、奥底へと迫る水墨画の数々。グラセット印刷による美しい表現。日本での個展開催を記念して出版。 張さんの水墨画は稟性のものであると思うが、墨の振幅が非常に大きくとっぷりとして豊かである。自在に闊達な筆から大きなブレスの生命が現れ出て、蠢いて、搏動し、飛翔し、堕落していく。そこに拡がる空間は相乗して生命をもち、畏怖をともなって幻想的である。
私の知る張さんは寛と包容力に溢れる穏かな佇まいの人で、その眼は暖かい。だが、その眼は鋭い人間観察の眼でもあるのだろう。人間を凝視して、人間の存在の深部へ、奥底へと迫っていく眼だ。写実を根底に据えながら、奔放に滲み暈しを駆使し、線描を加えて抽象にまで行き交いながら視る者を深淵に引き摺り込む眼だ。そして、そこに存在の精神と畏れを与えたのだ。
画家 野田弘志
日本語／英語／中国語
B5版上製
張笑神［チョウショウシン］
本名は張朝喜、笑神は筆名。1958年生まれ、中国の水墨画家、書道家。漢字の研究に造詣が深く、北京科技大学で書道を教える。中国未来研究会文化経済交流センター副主任。その抽象画の作品はアメリカ前大統領ブッシュ博物館をはじめ、多くの国際芸術専門機関や個人に所蔵されている。短時間で学べる、書道の基礎を必要としないその教授法は、多くの外国人に極めて大きな衝撃を与えた。イタリアの学生は「中国漢字遊」を組織して遠路中国に訪れて書道を学んだ。現在、この書道を学んだ学生たちは全員、基本的な筆の使い方をマスターし満足のいく作品を書くことができるようになっている。
著者等紹介
張笑神［チョウショウシン］
本名は張朝喜、笑神は筆名。１９５８年生まれ、中国の水墨画家、書道家。漢字の研究に造詣が深く、北京科技大学で書道を教える。中国未来研究会文化経済交流センター副主任。その抽象画の作品はアメリカ前大統領ブッシュ博物館をはじめ、多くの国際芸術専門機関や個人に所蔵されている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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