内容説明
幕末・明治初年の日本は、欧米諸国との条約調印によって西洋の条約体制に組み込まれたといわれる。しかし実際には、欧米人の要求する「自由貿易」の論理と条約体制の履行を、日本人は自らに都合よく理解し恣意的に履行したというのがその実像であった。一方、これに対する外国商人たちの対応は一様でなく、また日本を主権国家として認めている以上、妥協的な改善要求しかできない現実と葛藤していくしかなかった。本書は、幕末維新期の日本をとりまく経済環境と貿易の実態、さらに外国人居留地や留学生など国際交流の在り方も含めて、近代日本黎明期の貿易・経済・国際環境について分かりやすく描いていく。
目次
第一章 明治維新記念祭に対する疑問
第二章 近世日本と四つの「口」
第三章 ペリー艦隊来航と下田条約調印
第四章 「仮条約」と自由貿易
第五章 日本の開港
第六章 国内社会と開港場
第七章 日本人のみた欧米世界
第八章 あらためて外国貿易は誰のものか
第九章 対日貿易の変貌と市場拡大への期待幻想
第一〇章 開港場文化の形成
第一一章 欧米人のみた幕末の日本
第一二章 明治初年の日本へ―対外関係を中心に―
第一三章 明治新政府の経済・貿易政策、留学生問題
第一四章 明治初年の条約改正問題
第一五章 大隈重信と商法司・通商司政策
補論1 軍事面からみた薩英戦争・下関戦争
補論2 「英国策論」?
補論3 現在の学術研究状況批判
著者等紹介
鵜飼政志[ウガイマサシ]
1966年生まれ、歴史学研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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