内容説明
沖縄県には膨大な面積の米軍基地があり、地権者には日本政府から軍用地料という賃貸料が支払われている。そのような中、2002年12月、沖縄本島北部・金武町の女性たちは、コミュニティ内の男性世帯主だけに軍用地料が配分される仕組みの不当性を訴えて、裁判を起こした。本書は、近現代沖縄の歴史をふまえ、米軍基地・ジェンダー・土地などをめぐって複雑な利害関係を抱え込まされた地域社会と、それを変えるべく立ち上がった女性たちの闘いを通して、今も沖縄を分断しつづける日本の矛盾を浮き彫りにする。
目次
序章 女性の自己決定と地域
第1章 沖縄の近代とその道程
第2章 軍用地の成立と利益構造
第3章 基地と人の移動
第4章 基地の町と地域社会構造
第5章 軍用地料をめぐる女性運動
第6章 ウナイの会と女性運動の可能性
終章 生活の問題を問う女性たち
著者等紹介
桐山節子[キリヤマセツコ]
1950年生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士課程修了。博士(現代アジア研究)。現在、同志社大学人文科学研究所嘱託研究員(社外)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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