内容説明
苦境に立たされたスペイン共和国を救援するために、五十数ヵ国から約四万人の義勇兵が国際旅団を編成した。その中の「第一五国際旅団」にたった一人の日本人義勇兵、ジャック白井がいた。彼は一九三七年七月一一日、マドリード近郊のブルネテ戦線で戦死した。週刊旅団新聞『自由のための義勇兵』(一九三七年一〇月四日号)第一面に、ジャック白井の写真と「追悼詩」が載っている。その左には「ガルシア・ロルカ殺害の目撃談」という記事も掲載されている。
目次
1 スペイン内戦とは何だったのか―自由と抵抗のドラマツルギー(米西戦争の惨敗と「九八年の世代」;アルフォンソ一三世の治世 ほか)
2 スペイン人とスペイン内戦(ガルシア・ロルカのスペイン;ドロレス・イバルリ(パシオナリア) ほか)
3 イギリス人・アメリカ人とスペイン内戦(ナン・グリーン;トム・ウィントリンガム ほか)
4 日本人とスペイン内戦(ジャック白井のスペイン内戦;わが国初のスペイン内戦関係書 ほか)
著者等紹介
川成洋[カワナリヨウ]
1942年札幌で生まれる。北海道大学文学部英文科卒業、東京都立大学大学院英文科修士課程修了、一橋大学社会学博士、ロンドン大学客員研究員、ケンブリッジ大学客員研究員、マドリード大学客員研究員、現在アジア・ユーラシア総合研究所評議員。武道家(合気道6段、居合道4段、杖道3段)。書評家、評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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