出版社内容情報
近代と前近代との混合こそ寺山修司の世界なのだ
誰も描かなかった寺山の娼婦を論じた秀逸な書
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これは、寺山修司に憧れ、彼に刺激され、性のライターとして活躍した伊藤裕作の、寺山修司へのオマージュである。そして、伊藤裕作自身の「ウィタ・セクスアリス」でもあり、そこが劇的に読者にせまってくる。
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高取英(劇作家・「月蝕歌劇団」主宰)推薦!
【本書の内容】
1 今日的提言──平成に寺山修司に手紙を書く
都市(近代)と地方(前近代)が融合する桃源郷社会──寺山さん!百年経たずにその意味わかりました
2 極私的報告──気がつけば、私の人生桃色だった
地方から東京へ、行けば行ったで何とかなるさ──昭和に寺山修司を生きる
3 戦後の娼婦小説の系譜と寺山修司の娼婦観──寺山修司にとって桃ちゃんとは?
4 伊藤裕作という生き方──産土神に守られて
?この世とあの世の巡礼歌?????
「てぇへんだ?」心で叫び最果ての人と交わり 知る世の歪(ひず)み
この世では産土神に守られて弥陀の光に乗ってあの世へ
一人死に二人三人友つづき置いてけぼりは「南無阿弥陀仏」
葬列の如く夕陽に向かう団塊(むれ)「夜明けは近い」を歌いし我ら
四拾七歳寺山修司この世去り六拾七歳いま我 あの世見ている
伊藤 裕作[イトウ ユウサク]
著・文・その他
目次
壱 今日的提言―平成に寺山修司に手紙を書く(都市(近代)と地方(前近代)が融合する桃源郷社会―寺山さん!百年経たずにその意味わかりました)
弐 極私的報告―気がつけば、私の人生桃色だった(地方から東京へ、行けば行ったで何とかなるさ―昭和に寺山修司を生きる;一九六八年、「家出のすすめ」に煽られて東京へ!―『青森県のせむし男』;「ニッポンの若い」者たちに寺山の強烈なアジテーションが炸裂―『書を捨てよ町へ出よう』 ほか)
参 戦後の娼婦小説の系譜と寺山修司の娼婦観―寺山修司にとって桃ちゃんとは?(“大正マツ”から寺山修司の桃ちゃんを考える;敗戦後の娼婦小説(昭和二〇年から二七~二八年)―再生する女の物語
赤線、青線小説(昭和二八年から四二~四三年)―運命論を巡る女の物語 ほか)
肆 伊藤裕作という生き方―産土神に守られて(芸濃町にどうして水族館劇場の幟が立つことになったのか?;妄想の果実―乱歩「パノラマ島綺譚」と芸濃町;文章家宣言―斎藤緑雨の如く ほか)
著者等紹介
伊藤裕作[イトウユウサク]
文章家。1950年2月25日、三重県生まれ。1968年3月、三重県立津高等学校卒業。同年4月、早稲田大学教育学部に入学。7年かけて卒業後、30年間フリーランスの文筆業。2005年、法政大学大学院国際日本学インスティテュートに社会人入学。2009年3月、文筆業を続けながら日本文学専攻修士課程を修了。近年は作歌活動、演劇活動にもフィールドを広げ、平成28年に津市文化奨励賞、斎藤緑雨文化賞(鈴鹿土曜会・三重文学協会)を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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