出版社内容情報
??縄文が謎なら、日本神話の世界もまた混沌である。だが何故そこに去来する神々の姿と縄文土器・土偶のそれとを、今まで比較対照する作業を誰もしなかったのだろうか。……〈中略〉……本書の目的は、そのあたかも断ち切れてしまっていたかのように認識されてきた縄文文化と朦朧の神話世界との脈絡を結索して、原日本と現日本との血流を証明することにある。
(水谷勇夫「はじめに」より)
??土器図像の解釈において、ネリー・ナウマンは月神話を復活させた。水谷勇夫は火山神話を探り当てた。先人が開いた未踏の地平は、果てしもなく広がっている。
(小林公明「解説」より)
・伝統と現代社版あとがきに「縄文土器、土偶の章のまとめを手伝ってっくれた」とある息子・水谷類氏による「序文」、井戸尻考古館元館長の小林公明氏の「解説」、水谷勇夫氏の論稿「埋葬される司宮神 ?? 尾張国府宮」は、文庫版にのみ収録。
水谷 勇夫[ミズタニ イサオ]
著・文・その他
目次
1の章 諏訪神の謎
2の章 堕天神の劇―鳴神・久米仙人・道場法師のこと
3の章 チベットマンダラと丹塗矢神話の出遭い
4の章 火殺神・その出産の秘密
5の章 一本タタラとサクチ神の血脈
6の章 さすらいの唖神たち―スサノオとヤマトタケル・アジスキとホムチワケのこと
7の章 神体考
8の章 縄文は語っていた
9の章 殺されていた土偶
10の章 とびはねる論理
著者等紹介
水谷勇夫[ミズタニイサオ] 
1922年名古屋市生まれ。独学で絵を学ぶ。戦地での不条理な体験を機に人間をテーマとした制作を決意。58年、村松画廊で初の個展。以後、読売アンデパンダン展、毎日新聞社主催の現代日本美術展、その他企画展へ多数出品。66年「これが日本画だ!」展への出品により日本画にとどまらない現代絵画の作者として知られる。60年から舞台美術を手がけ、土方巽や大野一雄といった舞踊家と親交を結ぶ。65年、岐阜アンデパンダン・アート・フェスティバルでテラコッタ作品を発表。70年代にはコンビナートや海岸などに作品を置く行動芸術「玄海遍路」を行う。80年代、真冬の山中で紙に流した胡粉と墨を自然の冷気で凍結させる“凍結絵画”を制作。1993年、名古屋市芸術賞特賞を受賞。翌年『水谷勇夫作品集』を刊行した。2005年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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∃.狂茶党
kinta



 
               
               
              


