感想・レビュー
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小谷野敦
3
私の『純文学とは何か』に触れて「筒井康隆のメタフィクションはヌーヴォー・ロマンのまねだとして切り捨てている」とあるんだが、私が書いたのは「一九八〇年代に「文学理論」が流行したが、当時からメタフィクションだのパロディだのパスティーシュだのといった用語を用いる批評はあり、SFやファンタジー風の純文学が、カート・ヴォネガットなどの影響で村上春樹が書いたりしていたが、今世紀に入ってから批評家にもSF系の大森望らが純文学の批評に参入してきて、いろいろ言ってはいるのだが、「前衛」的手法などと2019/12/01