内容説明
閉鎖的な市場で独自の進化を遂げ、多くの制約の下で関係者が必死に開発した末に生まれたポンコツ車が次第に愛らしくなってくる!
目次
第1章 人民の乗用車(KIM‐10 戦災に泣かされたソ連初の大衆車;MZMA‐400/401 モスクヴィッチ 初代 ドイツから強奪したソビエト大衆車の元祖 ほか)
第2章 特権階級の乗用車(GAZ‐A ソ連初の量産乗用車はアメリカ生まれ;GAZ‐M1 ライセンスを骨までしゃぶりつくしたセダン ほか)
第3章 オフロードカー(GAZ‐61 設計は無茶だが技術獲得の立役者;GAZ‐64/67 突貫作業で生まれたソビエト・ジープ ほか)
第4章 トラック(AMO‐F15 どさくさに紛れてコピーした初の国産自動車;AMO‐2/3 アメリカから買い付け、勝手に国産化 ほか)
第5章 バスとバン(ZiS‐8 トラックベースの最古参国産バス;ZiS‐16 景観を意識した流麗な流線形ボディ ほか)
著者等紹介
松本京太郎[マツモトキョウタロウ]
1996年生まれ。幼少期からの自動車好き。スーパーカー、ヴィンテージカー、族車、ローライダーなど様々な趣向を経るも、生来よりの天邪鬼根性が祟り、辿り着いたのは「共産主義車」だった。ソ連車の魅力に取り憑かれ、自動車を見るためだけにロシアに渡航したところ、旅行にもハマってしまい、東欧圏を中心とした徘徊も趣味に加わった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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四不人
2
ニッチな本で全く知らないことばかりで面白い。ソ連のカウンタック〝パンゴリーナ〟とか、12輪ニーヴァ〝BDtT4M〟とか、もっと知りたくなるメカも多い。建築の独自性は知っていたが、自動車は全然知らんかった。ソ連編以外も期待。2025/07/26
みんな本や雑誌が大好き!?
1
コミュニストはバカなことを考えるものだなと思いました。こんな指摘があったからです。 「ソ連では、トラックやバン、エステート(ステーションワゴン)などの多量の貨物を輸送できる自動車は、反共産主義的な個人事業を助長するとして一般販売されていなかった」そうです。にもかかわらず……といったドラマなどがあったそうです(詳細は本書をお読みください?)。 そのほか、暗殺が怖くて、スターリンが愛用した防弾車なども出てきます。2025/06/16