内容説明
老いを生き抜いた画家の葛藤。102歳。充分に生きた。
目次
2020年(5月;6月 ほか)
2021年(1月;2月 ほか)
2022年(1月;2月 ほか)
2023年(1月;2月 ほか)
著者等紹介
野見山暁治[ノミヤマギョウジ]
1920年福岡県生まれ。43年東京美術学校油画科を卒業。応召、45年傷痍軍人福岡療養所で終戦を迎える。52~64年滞欧。58年安井賞受賞。68年東京藝術大学助教授(72年教授)に就任(81年辞職)。78年『四百字のデッサン』で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。92年芸術選奨文部大臣賞受賞、94年福岡県文化賞受賞、96年毎日芸術賞受賞。2000年文化功労者顕彰。14年文化勲章受章。2023年6月22日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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どんぐり
77
野見山暁治(1920-2023)が20年余り書き続けてきた「アトリエ日記」最後の本。日記は、2020年5月1日に始まり2023年6月4日で終わっている。この間、コロナ禍があり、東京オリンピックの狂騒があった。久留米市美術館で「野見山暁治の見た100年」(2023.4.22‐2023.6.4)の展覧会も行われた。102歳の最後まで絵描きとして生きた老画家が、紀寿を過ぎて、残る時間はそう多くはないと自覚しながら、どんなことを考えどう生きたのか。そのなかで記した日々の記録である。→2024/02/16
gua5113
2
昨年は、個人的に親交のあったアーティスト、お三方が亡くなられたが、洋画家の野見山さんは、その中のおひとり。 「アトリエ日記」も、7冊目で、まさに最後となってしまったが、この7冊目にも、私が存じ上げている方々のお名前があちらこちらに登場しており、臨場感に溢れている。画家としてはもちろん、エッセイストとしても優れた書き手として知られていた氏の日記がここで断絶してしまったという喪失感は、あまりにも大きすぎると言わざるをえない。2024/02/04