内容説明
番記者密着ドキュメント。復興のシンボルとして戦い続けるベガルタ仙台の語り継ぐべき物語。
目次
プロローグ 2011年3月28日 石巻市で見た風景
第1章 希望の光
第2章 “ホーム”に集いし者たち
第3章 “復興元年”の最高到達点
第4章 激動の始まり
第5章 手倉森誠と言霊
第6章 グラハム・アーノルドの誤算
第7章 20年目の試練
第8章 『Build Up』への道
第9章 ウイルソンの財産と新たな希望
エピローグ 2017年1月12日 閖上で見た風景
著者等紹介
板垣晴朗[イタガキセイロウ]
1974年1月8日山形県山形市生まれ、宮城県仙台市育ち。東北大学大学院在籍時より執筆活動をはじめ、2004年からJリーグの現場に。2009年からはJリーグ登録フリーランスライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あちゃくん
98
スタジアムへ向かう道中で読了。エルゴラッソのベガルタ番記者が、震災後のベガルタ仙台の活躍を追ったルポルタージュです。被災地の"希望の光"となるべく被災地に"在り"続けたベガルタ仙台。僕もサポーターとしてベガルタの紡ぐ物語に参加して、"在り"続けることの意義やそれがもたらす喜びを感じています。(もちろんフラストレーションを感じることあるけど。勝負事だからね) 本日Jリーグ開幕。「日本に、Jリーグがあって良かった」を体感してきます。2017/02/25
ichi
27
震災後、東北の「希望の光」として快進撃を成し遂げたベガルタ仙台。2012年の2位の成績を残した時はシビれました!それまですぐ近くにホームスタジアルがあるのにもかかわらず全くベガルタ仙台に興味がなかった私。震災を機にプレーで励ましてくれたことをきっかけでサポーターのひとりとなりました。今日3月11日までに読み終えよう。と読了。あの時を思い出しました。2017/03/11
さんつきくん
6
2011~2016シーズンを戦った、J1リーグベガルタ仙台をサッカー専門紙の番記者が記した物語である。やはり印象に残るのは2011年の川崎戦。震災があり、中断後の再開の一戦。まだ震災のインパクトが強烈に残る中、様々なことを思い出しながら、読み進めた。しかし、この6年間は激動だった。クラブ史上最高の2位になった2012シーズンも忘れられない。サッカーはメンタルのスポーツ。選手達のインタビューを通してそれがびしびし伝わる。手倉森監督の「希望の光になろう」はクラブの合言葉になった。そして、ウイルソンの活躍。2017/05/06
なふ
5
再開一戦目のアウェイ川崎戦は雨で寒い日で、私にとってはかつて体験したことのない「異様な」雰囲気でした。腕に喪章を巻き、「久しぶり!」ではなく「よく無事で!」といった挨拶が交わされるのを聞いて、改めて我々は未曽有の大災害を経験したのだなと思いました。試合の経過については本の中で触れられている通りですが、そのとき自分がスタジアムのどの位置から必死に声援を送っていたかということをこの本を読んで思い出しました。あれだけ鬼気迫る応援というのは、なかなかやろうと思ってできるものではありません。忘れられない試合です。2017/03/28
kazami
4
震災から現在まで、我らがベガルタがこの地に「在り」続けてきた記録。忘れられないこと、忘れかけていたことの全てが詰まっている。あの日以来「希望の光」であり続けることを覚悟したこのチームは、この先もずっとその重荷を背負いながら勝負の世界を戦い続けていかねばならないのだなと、その大変さを改めて思う。あれ以前もあれ以降も多くの選手達が「仙台人」となり今がある。たまに11・12年の強さを懐かしく思うが、チームは確実に進んでいると確信できた。ベガルタが在り続けてくれる限り光は消えない。今季も始まったばかり。楽しみだ。2017/03/08
-
- 和書
- 不連続の世界 幻冬舎文庫