内容説明
映画評論家・佐藤忠男が語る“喜劇と喜劇俳優”。日本の喜劇、世界の喜劇250本が登場!!
目次
第1章 日本の喜劇(小津安二郎のギャグの三段返し;エノケンの愛嬌と逃げ足;書評 岡本和明「昭和の爆笑王 三遊亭歌笑」 ほか)
第2章 日本映画の作品評(「紅の豚」;「平成狸合戦ぽんぽこ」;「竜馬の妻とその夫と愛人」 ほか)
第3章 世界の喜劇(書評 デイヴィッド・ロビンソン「チャップリン」;マリリン・モンロー;アメリカニズムの描き方「ねえ!キスしてよ」 ほか)
著者等紹介
佐藤忠男[サトウタダオ]
1930(昭和5)年、新潟県生まれ。日本を代表する映画評論家。映画を中心に演劇、文芸、大衆文化、教育など幅広い評論活動を半世紀以上続け、著書は100冊以上に及ぶ。また、日本映画大学学長をつとめる。妻・久子とともに受賞した第7回川喜多賞をはじめ、紫綬褒章、勲四等旭日小綬章、芸術選奨文部大臣賞、フランス芸術文化勲章シュバリエ章など国内外で受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
6
佐藤B作に対する評価が高い。「男はつらいよ・夜霧にむせぶ寅次郎」を通じ、バカな奴だなあと軽蔑する笑いとは微妙に違うシリアスさを褒めている。彼も劇団を率いて45年。なまじの実力ではない。2018/09/15
Gen Kato
2
佐藤忠男氏の評論だから、古き日本映画に関しては盤石な感じ。小津のギャグや黒澤のコメディアン起用の解説など楽しく読めた。チャップリンやビリー・ワイルダーについてはもっと突っ込んだ文章が読みたかったかも。2018/05/22
paxomnibus
0
「チャップリンから」とあるが著者が日本で観賞した作品がメインである。両親が語っていたエンタツ・アチャコといった名前が出てきて、彼らの芸風や人気ぶりが伺い知れたのがよかった。その他名前でしか知らない俳優や監督、テレビで見てはいたが何故そんなに人気があるのか分からなかった役者達の背景も理解できた。子どもの頃私が「喜劇」だと受け取っていた作品の本質がここにときあかされている。今のテレビで芸人と呼ばれる人達がとる「笑い」とは別のものだ。 社会が変わったのか人が変わったのか、それとも「笑い」が変わってしまったのか。2021/09/20