殺したい子

個数:
電子版価格
¥1,799
  • 電子版あり

殺したい子

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年05月19日 11時51分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 192p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784908184420
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

内容説明

校舎裏で殺された女子生徒。容疑者は“親友”とされる一人の少女。食い違う18の証言―やがて浮かび上がる戦慄の真実。

著者等紹介

イコンニム[イコンニム]
1989年蔚山生まれ。2014年ソウル新聞新春文芸に童話『メドゥーサの末裔』(未邦訳)が掲載され作家デビュー。2017年『世界を超えて私はあなたに会いに行く』(矢島暁子訳KADOKAWA)で第8回文学トンネ青少年文学賞大賞を受賞

矢島暁子[ヤジマアキコ]
学習院大学文学部卒業。高麗大学大学院国語国文科修士課程で国語学を専攻。訳書にソン・ウォンピョン『アーモンド』(2020年本屋大賞翻訳小説部門第一位受賞)『三十の反撃』(2022年同賞受賞)『プリズム』(以上祥伝社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

がらくたどん

68
校舎裏でソウンが煉瓦で頭を打たれて死んでいた。煉瓦の指紋からいつもソウンと共にいたジュヨンに殺人の容疑が。そういえばジュヨンはソウンを助けていた。いじめていた。親友だった。支配者と奴隷だった。二人の実際の行動が関係者の「信じたい」物語に沿ってジュヨンを追い詰める方向に裁断されていく。ジュヨン自身も自分の信じるソウンとの物語を手放せない中で「殺したいとは思ったが殺していない」という実感を護り切れない。かわいそうなジュヨン。自身を含めた皆の物語の中で「信用できない憎まれ役」しか割り当ててもらえないなんて。傑作2023/06/27

sayuri

61
衝撃を受けた。思い込みが真実へと姿を変えていく恐ろしさに震えた。ジュヨンの親友・ソウンが死体となって発見された事に端を発した事件は思いも寄らない方向へ向かう。凶器と思われた煉瓦からはジュヨンの指紋が見つかり、誰もが彼女を犯人だと決めつける。クラスメイトや担任、弁護士や両親までもが。追い詰められていくジュヨンが発した「どうせ信じてくれないくせに」の言葉に涙が込み上げる。物語は『真実』と『信じるということ』の二つのテーマを掲げ、私達がどうあるべきかを考えさせてくれる。終盤で明かされる二つの真実には言葉を失う。2023/06/08

konoha

53
高校生のソウンが殺され、親友のジュヨンが疑われる。シンプルな設定ながら様々な語り手による証言で構成し、「何が真実なのか」と読者に揺さぶりをかける。善と悪、裕福と貧困、いじめる側といじめられる側。人はわかりやすい対立構造に当てはめてしまう。情報への接し方を考えさせられる読書だった。短い章の転換が鮮やか。スピードに乗って読めるのが楽しい。先生、弁護士、同級生、家族が語る中、ジュヨンとソウンの存在感が増していく。翻訳も韓国の空気を上手く表現している。日本のミステリーにはない非情なクールさが軽やかで好き。2023/07/18

kei302

48
読友さんのレビューで興味を持った本。“みんなが”“誰かが”で広まる噂の恐ろしさ、一方の言い分だけを取り上げる報道の弊害。事件や事象は異なるが、現実社会でも似たことは起きている。極限状態に陥ったとき、疑問を感じ本質を探ろうと行動してくれる人が現れたことが救いだったのだが、真相は明らかにされず…。ソウンが、屈折した気持ちをジュヨンにぶつける場面にジュヨン同様に衝撃を受けたり、高校生ってそうだよなあと精神的幼さに納得したり。2024/01/16

pen 

43
学校の敷地内で女子生徒が殺害された。容疑者は親友の女子生徒。その瞬間の記憶が曖昧な容疑者。でも関係者の彼女に対する容赦なき印象の裁き。イメージや思い込み、偏った情報の扇動により、人はいとも簡単に物事を判断する。この少ないページ数で植えつけられた恐怖は無数にある。2023/07/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20920316
  • ご注意事項