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内容説明
すべての時間は、一年ずつ等価に並べて絵画作品化できる。書架に一巻ずつ並ぶ文学全集のように。ある年に発表(または執筆)された小説を一つ選び、登場人物の台詞と、その年に関係する様々なモチーフで、画面を構成する。その年を生きただれかが買ったかもしれない商品や、眺めたかもしれない新聞記事、写っているかもしれない写真。不特定のだれかのものがたりは、一連の絵画として並べられたとき、集積された時間・時代を可視化するのではないだろうか。
目次
明治三十四年の女 恵美耶(中村春雨『無花果』)
明治三十五年の女 お重(広津柳浪『雨』)
明治三十六年の女 小山(管野須賀子『絶交』)
明治三十七年の男 春麿(大倉桃郎『琵琶歌』)
明治三十八年の男 霧島(小栗風葉『玉の輿』)
明治三十九年の男 八郎(大塚楠緒子『交通遮断』)
明治四十年の女 妙子(泉鏡花『婦系図』)
明治四十一年の男 “兄”(伊藤左千夫『隣の嫁』)
明治四十二年の女 三千代(夏目漱石『それから』)
明治四十三年の男 木村(森鴎外『食堂』)〔ほか〕
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