内容説明
パリの街並を楽しみながら、数多の建物、石碑、人物の像、プレートに刻まれたフランスの歴史、記憶をひもとく。多元的な都市の時空を訪ねる異色のパリガイド。
目次
はじめに 歴史を語る都市を歩く
第1章 首都パリの誕生
第2章 フランス史を書く
第3章 国民史とパリ
第4章 文学、芸術、思想と科学
第5章 二つの大戦―鎮魂、栄光と「過ぎ去らない過去」
第6章 破壊と近代化―失われたパリ、新しいパリ
第7章 語ることが困難な歴史
第8章 女性、外国人、帰化者
第9章 二十世紀末のパリ
エピローグ―二十一世紀のパリは何を語るか
著者等紹介
大嶋厚[オオシマアツシ]
1955年東京生まれ。翻訳者。上智大学大学院博士前期課程修了。国際交流基金に勤務し、パリ日本文化会館設立などに携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ラウリスタ~
11
調査の量は膨大で、引用される研究書なども豊富で、勉強になる。その一方で、ただ情報を羅列しただけという印象を与えかねない(通りの命名など)箇所が多いので読むのに苦労。何か一本の筋を提示してそれを巡って話を展開する方が読者としては嬉しいが、この本は調べたことを全て盛り込もうとしてやや散漫になった印象。第2-3章「国民史とパリ」などは面白い。フランス人のナショナル・アイデンティティの三要素「ガリア人、フランク人、ローマ人」(1870年以降)。国土を示す六角形という呼称は当初「植民地喪失」という否定的含意。2021/01/20
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