内容説明
戦前から現在までの「藤村研究」を考察し、各作品論をとおして藤村が描いた「個」と「社会」の関わりを論及。現代にも通じる差別やジェンダー、格差、ナショナリズムなど、藤村の「社会性」を検証する。
目次
第1章 『破戒』論―藤村の部落問題認識を中心に
第2章 『春』論―岸本捨吉の成長をめぐって
第3章 『家』論―小泉三吉の「新しい家」をめぐって
第4章 『新生』論―岸本捨吉と節子との「恋愛」を中心に
第5章 『嵐』論―「子育て」の視点から
第6章 『夜明け前』論―青山半蔵の国学思想を中心として
補章 『夜明け前』の教材的価値―戦後の国語教科書における藤村作品の教材化の状況と関連させて
著者等紹介
陳知清[チンチセイ]
1988年、中国・南陽市生まれ。2018年10月、国費留学生として来日、2019年4月、東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科に入学し、指導教員大井田義彰教授のもとで、2022年3月博士後期課程修了。博士(学術)。現在、湖北民族大学(中国・湖北省)日本語科専任教師。日本近代文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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