内容説明
ナチスのプロパガンダ映画を撮ったリーフェンシュタールをはじめ、政治や犯罪と融合した思想性にこそ魅力を放つドイツ映画。ヴァイマル時代から戦後のファスビンダー、ストローブ=ユイレ、そして移民映画の数々にいたる“映像の世紀”の検証を通して映画史の顛覆を謀る映像論の集成。
目次
1 ファスビンダーとその時代(映像と記憶―戦後ドイツの光景を映画はいかに記録したか;ファスビンダーと戦後ドイツ社会;時代を超越する作品についての覚書―『ベルリン・アレクサンダー広場』 ほか)
2 攪乱するドイツ映画(『M』、または『われわれのあいだの殺人者』;悪の媒体としての空虚―マブゼはそこにいる?;戦後ドイツのマブゼ博士 ほか)
3 レニ・リーフェンシュタール断想(二十一世紀のリーフェンシュタール;人工楽園の夢と現実―リーフェンシュタール追悼;リーフェンシュタール論をはじめるまえに)
著者等紹介
渋谷哲也[シブタニテツヤ]
1965年、兵庫県に生まれる。東京国際大学国際関係学部准教授。学習院大学博士後期課程満期退学。専攻は、ドイツ映画研究。ドイツ映画の字幕翻訳も多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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