出版社内容情報
【目 次】
おとぎ話
白雪姫
序文
冬のさなかに
羽のような雪片
ひとりぼっちのお妃…
黒枠の窓
お妃は裁縫をしている
針の刺し傷
雪に落ちた三滴の血
子ども
お妃の死
新しい妻
鏡よ、壁の鏡よ
「千倍もきれい」
森のなかで
小人たちと
策略と毒
ガラスの棺
王子が森に来る
「君はぼくと一緒にいる」
「お妃はとてもとても不安になりました」
灼熱の靴
原注/訳注/訳者あとがき
『白雪姫』には,鏡のメッセージ,毒リンゴ,死のダンスなどの興味深いテーマが登場する。ユング派の著名な分析医がこれらの象徴的意味を読み解きながら,現代人特有の心の病い--生きている実感がないというアパシーからの回復の道筋を示唆する。
おとぎ話は、人生におけるきわめて多様な状況や困難にさいしての助言者であり、お手本となるイメージを与えてくれます。それは特定の著者の個人的見解を表現しているものではないので、私たちは安心してその導きに従うことができます。ただしここで述べておかなければならないことがあります。つまり私たちがこの双書で主として依拠しているグリム兄弟のおとぎ話が、どの程度までオリジナルの物語を正確に再現しているのか、そこに大きな変更は加えられていないか、という問題があるのです。これまで批判的な研究は、この点に関する疑いを提起してきましたし、たしかにそれはもっともな疑いです。しかし、比較研究が十分に確証したところでは、グリム兄弟が刊行したおとぎ話でもその根本構造は決して崩れていないし、他の文化圏のおとぎ話とも共通したところがたくさんあるのです。(「おとぎ話」より)
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【関連書籍】
『 龍の中の燃える火 』 ローハイム、ダンデス著 (定価3570円 2005)
『 おとぎ話の社会史 』 ザイプス著 (定価3360円 2001)
『 おとぎ話にみる人間の運命 』 V・カースト著 (定価1680円 1995)
感想・レビュー
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