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おとぎ話にみる死と再生 - 『白雪姫』の深層

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784788503441
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C1011

出版社内容情報

【目 次】
 おとぎ話
 白雪姫
 序文
 冬のさなかに
 羽のような雪片
 ひとりぼっちのお妃…
 黒枠の窓
 お妃は裁縫をしている
 針の刺し傷
 雪に落ちた三滴の血
 子ども
 お妃の死
 新しい妻
 鏡よ、壁の鏡よ
 「千倍もきれい」
 森のなかで
 小人たちと
 策略と毒
 ガラスの棺
 王子が森に来る
 「君はぼくと一緒にいる」
 「お妃はとてもとても不安になりました」
 灼熱の靴
 原注/訳注/訳者あとがき

 『白雪姫』には,鏡のメッセージ,毒リンゴ,死のダンスなどの興味深いテーマが登場する。ユング派の著名な分析医がこれらの象徴的意味を読み解きながら,現代人特有の心の病い--生きている実感がないというアパシーからの回復の道筋を示唆する。

 おとぎ話は、人生におけるきわめて多様な状況や困難にさいしての助言者であり、お手本となるイメージを与えてくれます。それは特定の著者の個人的見解を表現しているものではないので、私たちは安心してその導きに従うことができます。ただしここで述べておかなければならないことがあります。つまり私たちがこの双書で主として依拠しているグリム兄弟のおとぎ話が、どの程度までオリジナルの物語を正確に再現しているのか、そこに大きな変更は加えられていないか、という問題があるのです。これまで批判的な研究は、この点に関する疑いを提起してきましたし、たしかにそれはもっともな疑いです。しかし、比較研究が十分に確証したところでは、グリム兄弟が刊行したおとぎ話でもその根本構造は決して崩れていないし、他の文化圏のおとぎ話とも共通したところがたくさんあるのです。(「おとぎ話」より)

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 【関連書籍】
 『 龍の中の燃える火 』 ローハイム、ダンデス著 (定価3570円 2005)
 『 おとぎ話の社会史 』 ザイプス著 (定価3360円 2001)
 『 おとぎ話にみる人間の運命 』 V・カースト著 (定価1680円 1995)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

甘い栄養素

1
図書館。おとぎ話の構造を踏まえながら、「白雪姫」を丁寧に精読されていて、面白かった。登場人物や色など細かい部分から独特の見解を述べていて、違った見方で「白雪姫」がみれそう...。ただ、もうちょっと全体像がみえてほしかった。総括すると「白雪姫」がどんな物語なのかが知りたい。他のおとぎ話のものも読んでみたい。2016/02/12

むーさん

0
論理の飛躍や抽象的な表現が分かりにくい。しかしユング心理学的視点であることから、研究方法の一例として参考にできる。2012/01/15

こえん

0
話の一部を切り取って分析・解説…というのではなく、最初から最後まで順を追ってというのが良かった。2010/08/25

エルナ

0
図書館。「白雪姫」のお話を辿りながら、実際の人生における出来事(特に個性化の過程について)を絡めた考察がされています。各キャラクターの役割に関する考察はとても興味深かったです。ひとつのワードから話が大きく広がっていくため初学者の私には難しいと思う場面もありましたが……またいつか読み返したいと思います。2019/07/25

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