内容説明
ユダヤ文化、カント、ロマン主義、トーマス・マン、エルンスト・ブロッホ、ハンナ・アーレント、さらにイルマ・ラクーザや多和田葉子まで。地域・空間・時間を超えた「コスモポリタニズム」(世界市民主義)の理念はどのように形成され、議論されてきたのか?気鋭の研究者8名による論集。
目次
第1章 「永遠平和」への道―ヴィーラントとカント
第2章 「詩的国家」と「世界共和国」―ロマン主義におけるコスモポリタニズム
第3章 「世界文学」の十九世紀―「多様性における統一」の理念をめぐって
第4章 十九世紀後半におけるコスモポリタニズムとフォンターネ『エフィ・ブリースト』
第5章 「我あるところドイツあり」―トーマス・マンのコスモポリタニズム
第6章 歴史への遡行、世界市民的介入―トレルチとブロッホ
第7章 ハンナ・アーレントとコスモポリタニズム
第8章 二十一世紀の越境する創作者たちが描く、もう一つのコスモポリタニズム―なまり、言い間違い、同音反復、そして翻訳
著者等紹介
菅利恵[スガリエ]
1971年、福岡県に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間・環境学)。現在は、京都大学教授。専門は、ドイツ文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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