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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェアー
16
世間から排除されてきた釜ヶ崎の人々。だが、そんな人達に最も過酷な仕事を押し付けることで、この社会の基盤は成り立ってきたのではないのか。その釜ヶ崎をなくそう（消えるのを待とう）とする人たちがいる。きれいでだれもが勤勉な社会、でも逃げ場をつぶしてしまった社会はどうなるのか、考えるだに怖い。だれかがだれかに仕事を押し付ける社会では、釜ヶ崎が消えようと、きっと別の釜ヶ崎ができる。そこでは肩書もなく、ただただ裸の人間がいるだけなのだ。2017/11/14
＊
8
どんな綺麗事も、理想論も通用しない空間が剥き出しになっている。鼻をつく臭いや、汚い言葉が描写されなくとも伝わってくるが、最も感じるのは生命力だった。▼無意識の内に、保護されることばかり求めてしまう自分へ、強烈なアンチテーゼを投げかけられた気分になった。2018/03/25
ひつまぶし
2
2000年から2016年まで断続的に撮りためた写真からのセレクトらしい。発売当初に見た時はあまり興味を持てなかったが、たった５年経った現在では面白く感じた。2022年現在でも最新の釜ヶ崎の写真集ということになるが、すでに懐かしさがある。現代の街並みの中で、人びとが座り込んだり、佇んでいる姿が、変わらず異様に写る。しかし、かつては出来事としてテーマになり得ていた釜ヶ崎という被写体の存在感が、すでに通りすがりの風景にまで薄れている。「今の釜ヶ崎を撮ろうとすればこうなる」ことを逆に写し取られたかのようだ。2022/04/01
なやら
0
モノクロが気に入らないのだが、まあ。2018/01/27
