内容説明
娘の成長に、笑い、驚き、戸惑い、喜ぶ。短歌型式によってやわらかに描き取る新鮮な日々。
目次
ミッドナイト
シマウマ
スタター
リヒト
青春よ
鉄棒
一喝
くちくなる
緘黙
伊予柑〔ほか〕
著者等紹介
大松達知[オオマツタツハル]
1970年、東京都文京区白山生まれ。芝中学・高校、上智大学外国語学部英語学科卒業。90年歌誌「コスモス」入会。桐の花賞、コスモス賞、評論賞を受賞(現在、選者・編集委員)。91年「棧橋」参加。92年から1年間米国ウイスコンシン州立大学に学ぶ。都内私立男子中学・高校に勤務。現代歌人協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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めん
7
シンプルな表現は潔く、心地よい。三十一文字で、果てなく世界が広がっていく。なんてカッコつけたことを言うが、惹かれた歌の一句は「いちにちの果てに〈伊佐美〉のあることを光(リヒト)と思ひ春を働く」。こんな楽しみがあると、仕事も頑張れる。共感を覚えウキウキした。紹介するのが、これだけでは著者をただの呑兵衛と誤解させそうなので、もう一句「いつか思ひ出すのだらうかおまへを抱いて玄関にずつとずつとたつてゐた夜」。お子さんの歌は沁みて、記憶の薄れていた自身の夜に、簡単に引き戻される。みそひともじの偉大さを感じた。図書館2018/01/21
はち
5
帯にあるのは娘の成長。だからいきなり期待を裏切る酒の歌。かなり飲まれる方のようだ。誕生よりも1歳前後の時の歌の方がいいなぁ。またロッテファンらしくて、野球の観戦をテーマにした歌も好ましい。それにしてもよく飲んでるなぁ。酒飲みとして、親として、教師として、コスモスの選者としていろんな顔を見せてくれるのでボリュームはある歌集だが中弛みしない。2015/12/28