内容説明
ある朝、リスはびっくりして目を覚ましました。お月さまがリスの家におっこちてきたからです。お月さまがぼくのところにあるのが見つかったら、泥棒だと思われて、牢屋に入れられちゃう。お月さまをどこかへやらなくちゃ!2005年のボローニャ国際ブックフェアのベスト・イラストレーター展ノミネート作品。
著者等紹介
メッシェンモーザー,ゼバスティアン[メッシェンモーザー,ゼバスティアン]
ドイツで注目を集める若い絵本作家の一人。マインツの美術大学在学中からプロの絵本作家となり、『リスとお月さま』が2005年のボローニャ国際ブックフェアのベスト・イラストレーター展にノミネートされた
松永美穂[マツナガミホ]
東京在住。主な訳書にベルンハルト・シュリンク『朗読者』(毎日出版文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
122
黄色くて、丸くてコロコロしたものが坂を転がってリスの家に落ちてきました。「誰かがお月さまを盗ろうとしたのかな……ぼくのところにあるのを見られたら、泥棒だと思われて……牢屋に入れられちゃうよ!」。たちまち、格子窓の部屋でちょこんと座っている自分の映像が脳内に浮かぶリス。証拠隠滅を図ろうとしますが、ヤマアラシやヤギを巻き込んで事態は悪化の一途をたどります。ああ……牢屋の映像が鮮明に……。背中を丸めたネガティブ思考の動物たちの姿がおかしくも、愛しいのです(笑)。2007年2月初版。2015/08/23
Kawai Hideki
116
娘チョイス。シリアス系の絵柄なのだが、内容はユーモラスなドタバタ劇。ある日、リスが目を覚ましたら木の枝にお月様が落ちていた。リスは自分がお月様を盗んだ泥棒だと思われて牢屋に入れられちゃう!と不安に。牢屋入りの妄想シーンでは、なぜか、隣にヒゲの囚人も座っている。このおっさんは誰?急いでお月様をどこかへやろうとするが、事態はどんどん悪化。ハリネズミ、ヤギ、ネズミと、牢屋入りの妄想に巻き込まれる動物も増えていく。だから、このおっさん誰なの?大半をネズミにかじられたお月様だが、最後のオチもうまく着地。笑える。2016/05/14
p.ntsk
112
「リスと~」シリーズ1作目。ある朝目の前に落ちてきた“お月さま”に驚き慌てるリス。ハリネズミやヤギを巻き込んで“お月さま”の返還に奮闘する姿が可笑しくて可愛らしいです。リスの妄想シーンも効果的に挿入されています(笑)。絵のタッチと作風のギャップが魅力だと思います。大好きなシリーズになりました。おススメです。 2019/05/05
♪みどりpiyopiyo♪
103
ある朝、リスはびっくりして目を覚ましました。お月さまがリスの家におっこちてきたからです。お月さまをどこかへやらなくちゃ! ■いきなりのピンチ!笑。リスさん がんばって☆ ■2度3度と、繰り返し読む毎に じわじわ面白くなって来ました。ふふふ♪ ■欧米でのリスの扱い?を見てると、「なんだか せわしなくて 落ち着きなくて、縦横に駆け抜ける想像力で 早とちり」なイメージで固定している感がありますね。ADHDの比喩としても定着してるし♪ 確かにちょこまかしてますものね♪ ■みんなのお月さまがお空に戻ってよかったね♡2016/10/10
mocha
97
かわいらしいお話かと思いきや、なかなかにシュール。卓越したデッサン力で動物たちの躍動感が感じられる一方、牢屋のシーンの静けさが怖くて可笑しい。小さい子にはわかりにくいかもしれないな。2020/09/23