内容説明
自閉症の人たちは、法が守れます。きちんと彼らに合った教え方をすれば。障害のある子どもたちが一人の善良な社会人として生きていけるように育てている方たちのために書いた、裁判の記録。
目次
第1章 はじめに 刑事告訴した立場から なぜ今この本を書こうと思ったのか
第2章 考えてみよう 自閉症者は犯罪を犯しやすいのか?(自閉症者は犯罪を犯しやすいのか?;どういう自閉症の特性が、社会にとって危険なのか?)
第3章 何があったか(奇妙なこと言って回る人がいる;大暴れ期と景気;「訴訟を起こそう」 ほか)
第4章 法的トラブルに巻き込まれない大人になるために(共存のための加害防止;法的トラブルは、避けたほうがいい;ネット時代だから気をつけておきたいこと ほか)
著者等紹介
浅見淳子[アサミジュンコ]
横浜市出身。編集者。(株)花風社代表取締役社長。慶應義塾大学文学部卒業後、出版社、著作権代理店を経て花風社を設立。当初翻訳出版物を手がけていたが、「異文化」としての自閉症の興味深さに目覚め、自閉症・発達障害関連の本を多く手がけるようになる。取材・講演等の活動を通じて発達障害支援の現場に関わりを持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヒロユキ
7
自閉症者からの法的被害から裁判を起こし民事・刑事共に勝訴した花風社社長浅見淳子氏の裁判の経緯と自閉症者を触法犯罪者にしないための提言。自閉症スペクトラムという認知の歪みから他人の成功に無駄に恨みを募らせていったのは、障害理解の有無を越えてとても恐ろしく、それを避けるための教育を施していかないといけないと痛感させられる。障害者を特別扱いし社会に理解を求める姿勢が障害当事者の勘違いを倍加させる危険性があること。自他の区別を付け自分にも他人にも権利があること。障害があろうと対等に社会人として見る等々。2024/02/19
とりぴよ
4
「自閉っ子シリーズ」の花風社社長である著者が、ある自閉症者から10年にわたりネットでの誹謗中傷などの被害を受け、相手が「自閉症にもかかわらず」ではなく「自閉症だからこそ」民事刑事の裁判を起こした。自閉症・発達障害の人も、その認知に合った教育をすれば法律を守れるはず。障害者だけでなく健常者にも守られるべき人権がある。保護者・支援業界はバランスのとれた視点をもたなければならない。考えさせられることの多い一冊でした。2016/08/15
むっちょむ
4
アマゾンの評価を見て、すごく気になって読んでみた。 良かった。私は著者が差別的だとは思わない。 至極まっとうな事が書いてあった。社会の理解も必要だけど、社会が理解しやすい形に、当事者を支援しようぜってことだと思う。。社会に働いている一人一人は自分や家族の為、が第一が多いと思う。障害持ちだから、と言うのをたびたび印籠に使ったら内心いい気はしない。それを公の場ではなかなか言えないだけの事。かなりの人が思っていることを著者はずばりを言っている。かといって、毛嫌いしてるわけでもなく真面目に共存を考えている。2013/03/17
まりこん
1
障がい者だからって、許されない。そりゃそうだ。今まで許されるかと思ってた。2020/04/02
hideko
1
多目にみない・努力を理解する・地味な仕事でも、こつこつ働く…伝えたい!2012/11/25