内容説明
むかし、だれよりもあらあらしいとおぼえをするので、あらぼえとよばれたジャッカルが、まちはずれのはげやまのどうくつにすんでいた。インドの『パンチャタントラ』という世界で最も古い子どものためのお話集の中の一編をマーシャ・ブラウンが再話し絵本にしました。
著者等紹介
ブラウン,マーシャ[ブラウン,マーシャ] [Brown,Marcia]
1918年アメリカ・ニューヨーク州ロチェスター生まれ。1954年『シンデレラ―ちいさいガラスのくつのはなし』(福音館書店刊)、1961年『もとはねずみ…』(童話館出版刊)、1983年『影ぼっこ』(ほるぷ出版刊)、で3度のコールデコット賞を受賞。2015年没
こみやゆう[コミヤユウ]
小宮由。1974年東京都生まれ。翻訳家。東京・阿佐ヶ谷で家庭文庫「このあの文庫」を主宰。祖父は、トルストイ文学の翻訳家北御門二郎(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gtn
27
虚勢や見栄はコンプレックス故だろう。だがいくら背伸びしても、必ずメッキは剥がれる。そこに残るのは、孤独と他人の嘲笑。戦中戦後派がたくましいのは、それでも平気なことであり、ある意味尊敬に値するが、そんな親を見て育った世代は、往々にして無理をしない。2021/05/28
ぶぶ ひこ
26
我が在る場とは? 我が成す時とは? 我が交じ友ては? 何を得んが為、何に捧ぐか 他人(あだびと)に映りし己を問い、上意(じょうい)の術(すべ)を我が道に問う 人、此(こ)れを思惟(しい)するべし2024/03/26
mntmt
25
迫力のある木版画。2018/02/01
ぶぶ ひこ
23
インドの昔話。インドの人たちにとって、青色は神の色。版画の絵が、生々しくキレイに仕上がっている。自分の居る場所は?、自分がやることは?、自分の真の友だちとは?、最後のページの文が主題か。2024/03/26
ヒラP@ehon.gohon
23
タイトルにひかれて手に取りました。 予想した荒々しいジャッカルではなくて、町の犬たちに追いたてられて逃げ惑う弱いジャッカルでした。 そんなジャッカルでも、青い色に成ったら特別の存在になりました。 ただし化けの皮がはがれるまでは…。 考えるとこのような盛衰は世の中にいろいろありますね。 本人一時の幸運を勘違いしないことです。 最後のシーンの意味深長な格言と、お話の中の古風な言い回しが印象的です。 子どもたちには難しい部分かも知れません。 2017/12/09