内容説明
元立教大学文学部教授の著者が「菜根譚」の350余章を噛み砕き味わい尽くしてその神髄を、現代の読者にも理解できるようにと工夫を重ね、独自の編集と解釈を加えて編みあげたオリジナル作品です。
目次
第1章 人間の本然とは何か
第2章 自己の本質にたちむかう
第3章 迷わずとるべき道とは
第4章 美しい人生を築くために
第5章 不安な社会を生き抜く知恵
第6章 真の愛と幸せとは何か
著者等紹介
野口定男[ノグチサダオ]
元立教大学文学部教授。専攻は中国哲学。1917年3月神奈川県横須賀市生まれ。37年松本高等学校卒業、東京大学文学部に入学。40年東京大学卒業、東亜新秩序研究会勤務。41年召集により入隊、病気のため三カ月で除隊に。44年満州電業株式会社に勤務、46年に帰国。47年立教大学予科講師となる。49年文学部講師となり、大学構内の焼け残りのバラックに移り住む。体育会ラグビー部部長代理、弓道部部長に就任。51年文学部助教授に昇格(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コダマ@ようやっとる!
3
人生色々あるけれどこうした方がいいんじゃないというアドバイス本。色々な事柄に対して良策と凡策があり、どちらもいいのだけれど生きてく上では凡策が素晴らしいというような話。悪策にたいしては、人間そうなりがちだけどそうなってはいけないよっていう説明がされている。兵法とは違って親しみやすく、なるほどねって思うことが多かった。著者の方の例えが現代風だったのですごく分かりやすかった。2015/08/13
Yoshihiro Tamura
2
中国の古い処世術を著者の独自の見解も交えながら、解説していく。帯の煽り文句に野口先生の授業だ!と書いてあるが、まさにそんな感じ。国語の先生が、読者に向けて講義をしているような文体である。内容は、老獪な処世術もあり、理想論もありといったところ。この本の発想は若い人間にはできないと思うので、もう少し若い時に読んで、その思想に触れたかったと思った2015/07/29
みやちゃん
1
伊集院静さんの著書で、本書が紹介されており一読。大学生か社会人なり立ての頃に読んだはずだが、改めて読むと、この年になっても納得の一冊。受けた恩は石に刻んで、与えたことは忘れる。他人に寛容であれ。その通りです。2016/10/10