目次
日本、「賃金サプライズ」へ(安倍晋三(第96代内閣総理大臣))
南北関係を創造しなおす(朴槿恵(第18代大韓民国大統領))
イランは変わったか?(トルキ・ビン・ファイサル・アル・サウド(サウジアラビア王族))
わがイランの望み(ハサン・ロウハニ(第7代イラン・イスラム共和国大統領))
二〇一四年の中東安全保障(エフード・バラク(元イスラエル首相))
当惑のサウジ王国(マイ・ヤマニ(サウジアラビア反体制派知識人))
動く世界経済(ジョージ・ソロス(ソロス・ファンドマネジメント会長))
米国産シェールガスの衝撃(ダニエル・ヤーギン(ピュリツァー賞作家))
長引く大停滞(ジョセフ・E.スティグリッツ(ノーベル経済学賞受賞者/コロンビア大学教授))
更生施設に入る世界(ニーアル・ファーガソン(ハーバード大学歴史学教授))〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
22
中山文庫に良書あり。安倍総理は賃金サプライズというが(32頁)、非正規の賃金サプライズならば、時給倍増を意味するということを申し伝えておく。時給2千円以上ならば確かに驚きだけど。イラン大統領ロウハニ氏はシリア問題で、人道に背く悲劇を憂えている(55頁)。弱い人が難民になる前に破壊をやめなければ。スティグリッツ教授の長引く大停滞論(93頁~)。われわれは現在、機能しない国際市場と向きあっている。満たされない実需があり、一方には手つかずの資源がある。 2015/01/19
ceskepivo
8
中東の話が面白かった。誰も対立や紛争を望んでおらず、平和的共存が欲している。中東は、日本から遠く、現地情勢に関する報道も多くはないが、指導者たちの考え(たとえ上辺だけのモノであっても)を知ることが現地情勢を知るうえでまず基本であろう。2014/09/15
sun
7
著者顔ぶれを見れば、すごい訳だが、みんな裏がある。基本的には石油などの獲得、運搬(パイプラン等)の利権の地政学だ。イラン攻撃の主要因は嘘だし、ウクライナも意味が裏にある。アベノミクスも企業と労組一体で、と言ってるが、トヨタの労組は御用組合である。その裏に洗脳された社員と悲惨な下請けがいる。読む必要のない本、あるいはこの本から真実を探す本である。2014/05/20
Tenouji
2
個人的には、この本の話題なのかでは毛色の違う、ビッグデータ話が一番すんなり入ってきたが、エネルギーや経済などの世界のバランスが、表面上どうなっているのかを感じるには良い本である。2014/06/14
山中崇之
0
「世界」というテーマで、安倍、朴、ロウハニ、バラク他が論じた内容が纏められている。 コメントを読んで、残念な気持ちというか当然そうなるなと思ったのは、各国首脳は自国が如何に頑張っているかをアピールし、それが経済評論家・投資家が嘆く近未来の経済状況を見事に予知してしまっている点。先進国は、国々に法人税や関税の軽減による資金流入を模索し、他国を出し抜こうとする。経済破綻国は、その国策を批判する。公平・公正な言説を述べていたのはラガルド(IMF専務理事)、アナン(前国連事務総長)くらいだが実行権限が無い。2014/02/12