内容説明
小澤征爾の指揮に感銘を受け、「指揮者になろう!」と決意した若者が、クラシック音楽の本場ヨーロッパへ乗り込んだ。オペラの聖地イタリアを拠点に数々の「日本人初」を成し遂げ、やがて「日出ずる国のマエストロ」と呼ばれる存在となる。コロナ禍ではボローニャの病院や教会に音楽を届け、戦火に覆われるウクライナでも音楽の力を信じてタクトを振り続けた。世界に挑戦するすべての若者たちへつなぐ、情熱のバトン。
目次
第1章 音楽との出会い、指揮者になる決意
第2章 ヨーロッパで「本物」と出会う
第3章 イタリア、ローマでの日々
第4章 イタリアオペラに賭ける
第5章 日本とイタリアを架ける
第6章 戦時下のウクライナ 魂の音楽よ、日本に届け
著者等紹介
吉田裕史[ヨシダヒロフミ]
指揮者。ボローニャ在住。1968年北海道北見市常呂町生まれ、千葉県船橋市育ち。東京音楽大学指揮科、同研究コース修了。1999年文化庁派遣芸術家在外研究員として渡欧、バイエルン国立歌劇場などで研鑽を積む。2007年ローマ歌劇場カラカラ野外劇場にて、日本人初のオペラ指揮者としてイタリア・デビュー。2010年プッチーニ・フェスティバルで日本人で初めてプッチーニ作品を指揮。2014年ボローニャ歌劇場フィルハーモニー芸術監督に就任、250年の歴史を持つイタリアのセリエAクラスの歌劇場を母体とするオーケストラの芸術監督就任はアジア人初。ボローニャ歌劇場首席客演指揮者を経て、現在はモデナ・パヴァロッティ歌劇場フィルハーモニー音楽監督、ウクライナ国立オデーサ歌劇場首席客演指揮者。2024年、文部科学大臣賞表彰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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