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出版社内容情報
新作・旧作含めて、年間250本観ている映画評論家・芝山幹郎による、ありそうでなかった21世紀映画紹介本。
21世紀に公開された映画約13000本のなかから、娯楽映画を抽出。
計150本を独自の切り口(西口映画:話や動きがおもしろい/東口映画:気配や匂いが面白い)で紹介。
21世紀始めから現在までを総括し、娯楽映画の行方を鼓舞する。
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、「ジュラシック・ワールド」、「アメリカン・スナイパー」、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」、「ジャージー・ボーイズ」、「インターステラー」、「毛皮のヴィーナス」、「ムーンライズ・キングダム」、「ホーリー・モーターズ」、「スプリング・ブレイカーズ」、「ゼロ・ダーク・サーティ」、「イノセント・ガーデン」、「欲望のバージニア」、「戦火の馬」、「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」、「アーティスト」、「ダークナイト ライジング」、「最強のふたり」、「SOMEWHERE」、「ラスト・ターゲット」、「ゴーストライター」、「裏切りのサーカス」、「ブラック・スワン」、「127時間」、「猿の惑星: 創世記」、「インビクタス/負けざる者たち」、「ハート・ロッカー」、「息もできない」、「マイレージ、マイライフ」、「第9地区」、「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」、「J・エドガー」、「裏切りのサーカス」、「ル・アーヴルの靴みがき」ほか全150本以上。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
24
読み直す。著者が社会派の映画を嫌っていることに興味を抱く。そう考えてみればこの映画評の集大成の中にはケン・ローチもダルデンヌ兄弟も是枝裕和も入っていない。そこが町山智浩との違いか。ダニー・ボイルにも比較的評価は辛いし……著者は映画からあくまで娯楽を読み取ろうとする。どんなところが面白いか、どう見れば面白く感じられるか。そこに肉迫した評価が下されているので、『ドン・ジョン』のようなB級佳作であっても観てみたいと思わされてしまった。なんでもオープン・マインドで楽しもうとする著者の姿勢に学びたい。改めてそう思う2019/03/21
踊る猫
17
読み返す。美食家にして大食漢の著者ならではの味わい深い批評の数々。手堅い。悪く言えば遊び心はない。だが、フットワークの軽さとこちらをも微笑ませる興奮の高さ、ボルテージの凄まじさは感じ取れる。このような批評家が、しかし淀川長治や蓮實重彦ほど重宝されないことを残念に思う。この著者だからこそ書ける批評の数々は、映画を観たくさせる力を備えていると思わせる。後の世代にも受け継いで欲しいこの良い意味でのミーハーさ! アイドルを語らせると意外とこの著者は暴論を書いてくれるのではないか。そのあたり、冒険心を期待してしまう2019/10/05
梟をめぐる読書
10
確かな著者の体験と知識に裏付けられた、読んで間違いのない映画評の数々。「21世紀に発表された娯楽作品」を対象に171本もの映画評が並んでいるのだが、作品へのアプローチの仕方がとにかく多彩であり、読者を飽きさせない。「しぐるるや駅に西口東口」の句に触発されたという「西口映画」「東口映画」の着想も見事。もしかしたら著者と作品の好みが合わないこともあるかもしれない(「社会派は嫌い」などわりと偏りがある)が、しかしそれはそれで、映画体験の幅を広げるきっかけともなってくれるだろう。映画って、そういうものだ。2019/04/01
チェアー
8
筆者が映画で重視するのは、人間を描いているかどうか。監督が描きたいという熱意を持っているかどうか。小賢しい技術やCGでごまかすのではなく(もちろん利用はどんどんすべきだ)、描くべき人間を自分なりに咀嚼し、自分なりの形でアウトプットしないといけない。大胆な映画評を書くには文学や歴史など総合的な知識が必要だ。一方で、知識や物事を考える基礎に映画は欠かせない。映画には人生の大事なものが含まれている。2016/06/08
踊る猫
3
今世紀に入ってからの映画 171 本を追い掛けた映画時評。五百ページを超えるヴォリュームだが、一本一本の紹介が実に丁寧なので読ませる。安直な辛口批評ではなく、その映画の見所を豊富な知識を駆使して教えてくれる本だ。『マッドマックス 怒りのデスロード』から始まりファンタジーや SF や現代劇や恋愛モノなど扱っているジャンルも幅広い。なるほどそういうところを注意して観るべきなのかという「映画の楽しみ方」さえも教えてくれる本として今後の鑑賞の際に重宝しそうだ。高価い本なので他人に安易に薦められないことだけが難だが2016/01/18
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