内容説明
植民地支配は、ある日終わるものでもなく、多くのものを残す。韓国と日本、ふたつの国の間も同じことだ。植民地支配を受けた人の内面も、単純な憎しみや服従する気持ちに二分化されてはいない。その複雑さは、日本人の側でも同じことだろう。その複雑さをもう少し細やかな階調で、より解像度を上げて眺めようと提案したい。本書「日本語版への序文」より。
目次
1章 民族主義、帝国の欲望と同伴する(胸にこみあげる満洲の荒野;『南邦の処女』、植民地人の見た帝国の空夢? ほか)
2章 植民地近代化論を越える(どうしてイルベになるのか?―日本帝国期の米「輸出」;米輸出の市場メカニズム―『濁流』の事例 ほか)
3章 実力を養い善行を積もうという言葉(「実力を養い、世の中を変えよ」;植民地で医師として生きるということ ほか)
4章 フランスとドイツにおける過去の歴史清算 歴史には一発勝負がない(過去の歴史清算を巧みに成し遂げたフランスとドイツ?;韓国と日本、フランスとドイツの関係を比較してみると ほか)
5章 歴史の断罪と省察 あなたなら日本帝国に毅然と振る舞えたのでしょうか?(アドルフ・アイヒマンとハンナ・アーレント;普通の人の倫理的責任―創氏改名の事例 ほか)
著者等紹介
趙亨根[チョヒョングン]
社会学者。日本帝国期の社会経済的変化に関する研究で、博士学位を受けた。翰林大教授として在職中に、韓国の大学と知識生産体制の構造的問題に強く違和感をもち、2019年に辞職。現在は、京畿道坡州市郊外の協同組合書店と、地域研究所「ソーシャルラボ接境地帯」を根拠地として、精力的に執筆と講演を行っている
市村繁和[イチムラシゲカズ]
1968年生まれ。韓国外国語大学博士課程(韓国学)修了。翻訳家、「東アジア・在日アーカイブ」研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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