内容説明
“性売買が多すぎる”社会のブラックホールを打ち破るには?韓国、ヨーロッパの現場から学び、そして日本社会を変えるために―
目次
序章 性売買が多すぎる
第1章 性売買という常識のブラックホール
第2章 韓国の性売買の誕生
第3章 市場へと向かった性売買
第4章 商品にされた女性たち
第5章 世界の性売買
第6章 より良き道に立つ
著者等紹介
シンパクジニョン[シンパクジニョン]
1965年生まれ。韓国「性売買問題解決のための全国連帯」前代表(現政策チーム長)。1990年代から出身地・大邱広域市での女性運動やフェミニズム理論による性教育の普及、また戸主制の廃止運動を行う。2002年から「性売買防止法」制定運動に携わり、同時に性売買からの脱却を望む女性の支援活動を展開。2006年女性学大学院を修了。『性売買のブラックホール―韓国の現場から当事者女性とともに打ち破る』は初の単著(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
43
韓国・在日の友人たちと接していると、日本よりも男尊女卑が顕著だと感じることがあります。まあ女子がバシッとはっきりモノ申す姿は痛快ですけどね。新刊コーナーにあったこの本を手に取った時、一番心に残ったのは著者たちの怒りの強さ。もはや国を超え、女性たちが結ばれる時代が来ていること。今まで権力者や慣習の闇で隠されていたもの、女性に押し付けられてきた役割、容姿。そこから娘たちが真に自由になれたら…。絶望しそうな現実と、懸命に取り組む人たちの活動に心を揺さぶられました。2022/07/19
二人娘の父
7
衝撃の書だ。自分の中に「立派に育ってきた」性売買への認識を完全かつ不可逆的に崩壊させられる。同時にこの問題への当事者意識を持つことが本書を読んだものの義務であると感じる。すべての人に読んでほしい。心からそう思う一冊だ。2022/09/14