出版社内容情報
韓国の絵本界を牽引してきたクォン・ユンドクの代表作を日本語訳。
元日本軍「慰安婦」の証言をもとに、「花ばぁば」の物語が韓国伝統美術の技術を駆使した美しい絵とともに描かれます。
クォン・ユンドク[クォン ユンドク]
著・文・その他
桑畑 優香[クワハタ ユカ]
翻訳
内容説明
国境を越えて痛みを分かち合うために―日本軍「慰安婦」にされた花ばぁばの物語。小学校高学年から。
著者等紹介
クォンユンドク[クォンユンドク]
権倫徳。1960年韓国京機道生まれ。美術を通して社会運動に参加していた1995年に初めての絵本『マンヒのいえ』(らんか社)を出版し絵本作家の道に進む。1998年から山水画、工筆画、仏画を学び、伝統美術の美しさを絵本に再現することを得意とする
桑畑優香[クワハタユカ]
1968年茨城県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、韓国へ。延世大学語学堂・ソウル大学政治学科で学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
52
慰安婦を正面から取り上げた絵本。姉と薬草をとりにいっていた花ばぁばは日本兵にさらわれ、慰安婦にされた。▽“「慰安婦」は特別な人ではなく、どこにでもいる普通のおばあさんであり、彼女たちの経験は過去の出来事ではなく、またいつでも起こりうることです。”(あとがきより)▽日中韓 平和絵本シリーズ 2018年刊2020/03/03
とよぽん
37
「日中韓 平和絵本シリーズ」の1冊。コリア・プロジェクト@富山というグループの講座で、この絵本の制作過程を聞いた。慰安婦問題を絵本でどのように表現するのか、なかなか難しいことだ。日中韓の3国で共同刊行するにあたり、日本側出版社が忖度やら懸念やらで出版延期が10年も続いた。結局、童心社は出版を断念。ころから株式会社がクラウドファンディングによって出版してくれた。作者はクォン・ユンドクさん。「しろいはうさぎ」の作者でもある。2020/01/13
はち
18
職場の先輩が小学校低学年の孫へ谷川俊太郎の「へいわとせんそう」を買ってあげた。この本は高学年になったら読ませてあげたいから購入してみたの。と私に紹介し貸してくれた。「慰安婦」の話だった。戦争は軍人だけのものではない。何もわからない子供たちの日常も奪い、言葉にはならないほどの傷を負わせてしまう。野草をとりに出かけた花ばぁばの記憶は13歳でとぎれてしまう。戦争が終わった後も置いてきぼり...国境を越えてやってきたこの絵本。論争や事実云々ではなく、花ばぁばの心の痛みに少しでも寄り添えたら...と思う。2019/10/24
おはなし会 芽ぶっく
16
韓国で出版された慰安婦の絵本。日本で出版されるのに8年かかったそうです、おはなしを読んでいても心が痛みましたが、更に解説やあとがきを読んで辛くなりました、今でも過去ではない話、「慰安婦」という字だけを追ったらさほど酷さを感じませんでしたが、国連など英語圏では「性奴隷」と表記されているそうです。2020/07/18
tellme0112
12
購入です。ころから、今年、三冊目だよ。一年で三冊ってご縁ですね。いい仕事してるな~ 2018/12/09