内容説明
東京・東久留米の事例から「民主主義の崩壊」を描き狛江と小平の事例から「その再生」を描く。
目次
第1部 政権交代のち公約違反(「めぞん一刻」の町の失敗;迷走する市長;縮小する財政;踊る市議会;傍観する市民;風に流される選挙)
第2部 地方自治再生のための処方(支えられた市長;立ち上がる市民;エピローグとして)
著者等紹介
谷隆一[タニリュウイチ]
1974年生まれ、東洋大学社会学部卒業後、広告代理店勤務、地域紙記者を経て、2008年に地域紙「タウン通信」(週刊、約10万部)を創刊。2011年に法人化し、株式会社タウン通信代表取締役就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yuko
4
都心に通う郊外都市在住のサラリーマンにとって住むところは寝に帰るだけ。その地域と深く関わることもないし愛着もない。子どもが出来るまではまさにそうだったなぁ。小平市の住民投票は記憶に新しいが、それ以外のことは全く知らなかった。 「小さな枠組み」地域コミュニティーの顔の見える関係から始めよう。そこに信頼できる人間関係が出来上がれば大人にも、ひいては子どもにとっても、“ソーシャル・キャピタル”が得られる。そこから変えていけることはあるはず。地方自治体政治、市民参加、地域ネット―ワークの大切さが確認できた良書。2015/07/19
hexia
1
独断専行をリーダーシップと勘違いした哀れな男の話ではあるが、巻き込まれる市民はいい迷惑である。加えて、絶望的な議会運営だったにもかかわらず、二期目も勝てると本気で思っていたらしい点が救いようがない。諌めてくれる人物がいなかったのかと思うが、これが市民派候補のアキレス腱だろう。ブレーンや交渉ルートを用意できる組織政党が有利な点だと思う… それが一転「しがらみ」と批判されるのは承知のうえで。本書では組織政党・少数与党の例として狛江市・矢野市政を挙げているが、矢野市政にも問題点が多かったことは留意したい2016/01/02