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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
46
新聞が売れない。ネットに依存すると朝刊夕刊のときに限らなくなる記事の出稿量は増加する。ちゃんとした記事には取材や調査に時間と手間が掛かる。ご当地ネタ「ちょっとイイ話」はこのようにして誕生する。タイトルの「エモさ」は早くも廃れてしまっているので、現在の言葉でいうと「お気持ち表明」。この記事が増えることの背景に報道機関のインフラの弱体化があり、読者の時間を浪費するという意味で問題がある。本書は記事の内容ではなく、その様な記事を書かなければならない状況の報道各社の経営状況に論点がある。新聞は10年で部数4割減、2025/08/13
iwtn_
4
ゲンロン関係から著者を知り、政治が色んな意味で盛り上がっているところ、専門家としてのスタンスが良いと感じているのもあって、都内の大型書店で購入。TVもなく新聞にも課金していない自分。旧マスメディアへの信頼はかなり無い。しかしネット発のメディアにも無い。その割に書籍だけ買うという、極マイノリティから見てだが、この本にある批判は真っ当だと思う。適切なジャーナリズムが機能する国であって欲しい。が、売れないからなぁ……自分も課金してないし。ネットの活用で、よりコスパ良くナショナルミニマムを実現する手も?あるかな?2025/08/03
tacicaanohi
2
めっちゃ面白い。 これまで情報はマスメディアからユーザーへ。という流れだった。けれど、ネットの隆盛により、ユーザーが見たい情報を選ぶ時代になった。そのせいで、新聞社は読まれるための記事を書く必要性が出てきた。紙面という限られた領域の中で、だから何?うんうん、悲しいね。というエモーショナルに訴えかけるだけのエモい記事が増えていくのはどうなのよ?という大テーマをもとに、色んな人との議論で、これまでの新聞、これからの新聞についてを語っている。 2025/07/27
海垣夜助
1
知的中級階級層ですら活字から離れて動画コンテンツから情報を得ている現在の日本だから、そりゃ新聞業界も時流に合わせて変わっていかなければ先はないなと。2025/07/30
Reino
0
昨年にSNSで論争を見かけた「エモい記事」の件を発端に、マスメディアの未来にまで目を向けた問題提起の本となっており、最後まで面白く読むことができた。 たまに実家に帰った時しか新聞の紙面を読まなくなった自分だが、情報のソースとしては新聞社・通信社を頼りにしている。 その「トラストな情報基盤」が維持されるための方策は?といったところまで、メディア人などとの対談で掘り下げられており、新しい視点を得られた。 報道機関の維持について、今後も興味を持ち続けられそうだ。2025/08/19