感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
58
「52歳のぼくから27歳のぼくに宛てた長い手紙」とデビュー作『存在論的、郵便的』に自分自身に応答していると書いている。加えて第2部で落合陽一や成田悠輔を批判するが、それは彼らが10年前に著者が発表した『一般意志2.0』の後半部分と似ており、こちらも自分自身を批判し自分自身に応答することにもなっている。並々ならぬ意気込みの、総括的な位置づけの本という印象を受けた。ウィトゲンシュタイン、クリプキ、ローティ、アーレント、ルソーといった哲学者、思想家のパッチワークで本書は構成されている。そういった本は知識が無いと2023/09/07
ネギっ子gen
57
【哲学とは、過去の哲学を「訂正」する営みの連鎖であり、ぼくたちはそのようにしてしか「正義」】や「真理」や「愛」といった超越的な概念を生きることができない】哲学を新たに読み替え、ビッグデータから零れる「私」を掬い出す書。巻末に、文献一覧と索引。<ぼくたちはつねに誤る。だからそれを正す。そしてまた誤る。その連鎖が生きるということであり、つくるということであり、責任を取るということだ。本書は、そんなおそろしく当たり前の認識を、哲学や思想の言葉でガチガチになってしまったひとに思い出してもらうために書かれた>と。⇒2024/06/30
harass
45
Youtubeで偶然見た著者の動画に感心し手に取る。後期ウィトゲンシュタインとクリプキの言語ゲーム論から、現代民主主義などの社会について論じる。民主主義思想の源泉の一人であるルソーの考え方、たしかに困惑する部分があったのが解消。かれの「一般意志」が、近年の人工知能民主主義と近いことなど、いろいろ唸る。また人文系学問の面白さと問題なども散りばめられている。うーむ面白い。「観光客の哲学」を読んでいたが、未読の著者の本がまだあるので残りを読みたく思った。オススメ。2026/04/11
特盛
31
評価3.8/5。友でも味方でもない、中途半端な存在の価値を論じた「観光客の哲学」の続きが本書だ。 前半:哲学が連帯の基礎になりえない、と著者は言う。だが、哲学から学べることは訂正の歴史だ。 分断が進む世界で、訂正可能で持続する開かれた共同体を構想する。後期ヴィトゲンシュタインやクリプキ、ローティなどを援用しながら展開。規則は遡行的に訂正され、(未来を含む)共同体により決められる、というのが議論のコアだ。(続く2024/12/27
yutaro sata
31
根本的な話がなされているからだと思うが、他のいろいろな本、例えば『共同幻想論』であるとか、今読んでいる『人はみな妄想する』であるとか、鷗外の「かのように」などを意識しながら読んでいた。 家族的なものからは決して逃れられないし、人間が人間である以上人文的なものを、無しには出来ないのだから、その場所でジリジリと粘っていくことが必要だ。2023/10/28
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