内容説明
中国戦線の「土地と農民と兵隊」そして戦争を描いた、壮大なルポルタージュ
著者等紹介
火野葦平[ヒノアシヘイ]
1907年1月、福岡県若松市生まれ。本名、玉井勝則。早稲田大学文学部英文科中退。1937年9月、陸軍伍長として召集される。1938年「糞尿譚」で第6回芥川賞受賞。このため中支派遣軍報道部に転属となり、以後太平洋各地の戦線に従軍。1960年1月、死去(自殺)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ai
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1937年12月〜翌年4月まで、日本軍が占領した杭州という都市に駐留して警備にあたった記録。戦闘シーンはなく、三部作の中では一番のどか(本作は実際の1年くらい後に朝日新聞に連載された。戦地ルポというよりは文学作品の趣が強い)。相変わらず兵たちは食べ物への関心が高く、冒頭からいきなり、間もなくくる正月に雑煮や餅が食べられるのか、ということに頭を悩ませている。部下の兵は上陸したときの13人から8人になっている。この兵たちとともに、市中に残る一般の中国人(支那人と表現される)とさまざまな交流を繰り広げる。2021/08/21
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