内容説明
ワルシャワ大学に留学中のある秋の日、著者が暮らす下宿の家に親をなくした一歳九か月の女の子モニカがやってきます。ポーランド初となる日本語辞書原稿が完成するまでの半年間、そして日本に帰国した後も、著者とモニカは互いに心を通わせ、絆を深めることになりました。本書は、ポーランドと日本が今よりも遠かった時代から、二国の懸け橋であり続けた一人の翻訳家の物語です。
目次
ワルシャワ大学留学時代(モニカが下宿の家にやってきた;写真と、若草色の小さなスカート ほか)
帰国したのち(七夕のように;チョコレートの話 ほか)
二十一世紀に!(引っ越し;「おばさん、ありがとう」 ほか)
社会学者たちの山小屋(学生たちが建てた;ソ連を通った汽車 ほか)
著者等紹介
足達和子[アダチカズコ]
1945年、東京都生まれ。翻訳家・通訳、日本ペンクラブ会員。都立青山高校、法政大学を卒業後、ワルシャワ大学文学部に留学。在学中に執筆した『日ポ・ポ日小辞典』が、1982年にヴェーザ・ポフシェフナ社(ワルシャワ)から出版された。帰国後、ポーランド航空日本支社、静岡産業大学講師を経て、現職。1992年に、『ふゆのさくら、現代日本名詩選』(日・ポ二か国語版、国際文化出版社、東京)で日本翻訳出版文化賞受賞、2015年に、ポーランド大統領よりカバレルスキ十字勲章を授与された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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