内容説明
如来蔵思想を、ドラマティックに説く。初期仏典に説かれる「改心した悪人」アングリマーラの物語を、大乗仏教の立場から大胆に読み替え、衆生が成仏できる可能性=如来蔵を鼓吹した経典を、最新の研究成果を踏まえて全訳。
目次
解題(書誌と内容概観;物語のモチーフをたずねて―背景(1)
物語の「種明かし」―背景(2)
如来蔵思想―背景(3)
読者の射程―背景(4)
漢訳と5~6世紀の状況―流伝(1)
チベット訳と9世紀以降の展開―流伝(2))
和訳(序分;アングリマーラの改悛;諸天との問答;十大弟子との問答;アングリマーラの出家;釈尊の身体と十方百仏;如来蔵の布教という難事;如来蔵をめぐる問答;異教徒の起源;経典の流布)
資料
著者等紹介
加納和雄[カノウカズオ]
1974年、奈良県生まれ。高野山大学文学部卒業。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。ハンブルグ大学アジアアフリカ研究所にて学位取得(Ph.D)。2008年高野山大学文学部助教。2013年同准教授。現在、駒澤大学仏教学部准教授。専門はインド・チベット仏教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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