出版社内容情報
密教の根本経典『金剛頂経』を解明したインドの古典的名著を、詳細な註釈と共に全訳・解説。著者半世紀にわたる研究の集大成。わが国の密教で『大日経』と共に重視される『初会金剛頂経』。本書は、両者に精通したインド密教の大学匠ブッダグヒヤ(8世紀)が、『初会金剛頂経』のエッセンスを解明した『タントラ義入』を、パドマヴァジュラによる詳細な註釈と共に全訳・解説。巻末には関連論文14本も収録し、著者半世紀にわたる『金剛頂経』研究の全貌を提示する。
はしがき
第一部 和訳・解説
パドマヴァジュラ『タントラ義入註釈』(冒頭部分)
ブッダグヒヤ『タントラ義入』/パドマヴァジュラ『同註釈』(本書註釈部分)
I 総 説
第1 『摂真実経』概説
第2 五如来などの出現とその意義概説
第3 印概説
第4 三摩耶戒概説
II 広 説
第1 観想成就法
第2 念誦成就法
第3 観想及び念誦の成就法に伴う諸瑜伽方便儀軌
第4 護摩成就法
III 奥書き(流通の偈)
第二部 論 文
Tantr?rth?vat?raの引用経軌をめぐって
Tantr?rth?vat?raの金剛頂経の引用をめぐって
瑜伽タントラにおける「教理」について
Vajra?ikhara-tantraにおける秘密成就法について
Trailokyavijaya-kalpaにおける秘密成就法について
『理趣広経』における秘密成就法について
瑜伽タントラにおける秘密成就法について
『理趣広経』における二種の偈頌について
『理趣広経』における瑜伽
金剛頂経教理分についての一考察 ―四部十六種悉地について―
金剛頂経における愛についての一考察
密教における悟りと救い ―金剛頂経における―
密教における誓願
密教における善と悪
北村太道[]