出版社内容情報
あのジェイムソンがユートピアとして提唱する国民皆兵制?!
――ジジェクが、柄谷が応答する。
解放された社会に関する左翼のスタンダードな観念をジェイムソンが根本的に問い直す問題作。「多くの左翼がこの本で出会うものにぞっとするだろう。有名な映画のタイトルを引くなら《流血があるだろう》。だが、左翼にもう一度チャンスを与えるためにはそのような(イデオロギー的)血を流さねばならないとしたら?」――スラヴォイ・ジジェク
目次
序言 われわれの夢を検閲する必要 スラヴォイ・ジジェク
1 アメリカのユートピア フレドリック・ジェイムソン
2 マットとジェフはボタンを押した キム・スタンリー・ロビンソン
3 二重権力再び ジョディ・ディーン
4 ユートピアの幸運な偶然 サロジ・ギリ
5 他のシーンから他の国家へ――ジェイムソンの二重権力の弁証法 アゴン・ハムザ
6 日本のユートピア 柄谷行人
7 ジェイムソンと方法――コミック・ユートピアニズムについて フランク・ルーダ
8 十月の後、二月の前――二重権力の形象 アルベルト・トスカーノ
9 ユートピア的セラピー――労働、非労働、政治的想像力 キャシー・ウィークス
10 想像力の種子 スラヴォイ・ジジェク
アメリカのユートピア エピローグ フレドリック・ジェイムソン
原注
訳者あとがき
索引(人名・事項、出版物・作品名)
著訳者紹介
Fredric Jameson(フレドリック・ジェイムソン) 1934年生まれ。アメリカのマルクス主義文学批評家。デューク大学教授。『弁証法的批評の冒険』(1971)『政治的無意識』(1981)『のちに生まれる者へ』(1988)『ポストモダニズム』(1991、未邦訳)『未来の考古学』(2005)など著書多数。
Slavoj Žižek(スラヴォイ・ジジェク) 1949年生まれ。ラカン派精神分析に基づいた哲学論、政治理論、大衆文化論で知られるスロヴェニアの哲学者。リュブリアナ大学社会学・哲学研究所上級研究員。『イデオロギーの崇高な対象』(1989)『汝の症候を楽しめ』(1992)『パララックス・ヴュー』(2006)など著書多数。
田尻芳樹(たじり・よしき) 1964年生まれ。東京大学教授。専攻、イギリス文学。著書にSamuel Beckett and the Prosthetic Body(Palgrave Macmillan, 2007)『ベケットとその仲間たち』(論創社、2009)共編著に『混沌と抗戦――三島由紀夫と日本、そして世界』(水声社、2016)訳書にJ・M・クッツェー『世界文学論集』(みすず書房、2015)など。
小澤央(おざわ・ひさし) 1983年生まれ。明治大学専任講師。専攻、イギリス文学。論文に“John and Ishi,‘Savage’Visitors to‘Civilization’: A Reconsideration of Aldous Huxley's Brave New World, Imperialism and Anthropology”(Aldous Huxley Annual Vol.12/13, 2014)“Identity Paradoxes: The Self and Others in the Literature of Aldous Huxley”(Ph.D.Thesis,King's College London,2016)など
感想・レビュー
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